桑子真帆アナ

 11月26日、NHK総合で『みんなのベスト紅白』という特番が放送された。これまでの『紅白歌合戦』の名場面を紹介した番組なのだが、あるグループのことが一切取り上げられず、不自然だという声があがっている。

今年の『紅白』出場を断られた腹いせ?

『みんなのベスト紅白』は26日の19時30分から放送された特別番組。MCが桑子真帆アナウンサー、ゲストに内村光良、大泉洋、有吉弘行、上白石萌音の4人を迎え、74回にわたる番組の歴史を年代別に振り返ったのだが、最後の「2010年~2023年」というパートの放送直後からSNS上では下のような声が溢れた。

《この時期、SMAP全盛期なのに完全スルー》
《みんなのベスト紅白にSMAPが1個も映像出てこないの不自然すぎひん?》
《瞬間最高視聴率57%を叩き出したSMAPをNHKは紅白の歴史から抹消するのね……》
《何回大トリやったと思ってるんだ NHKやり直せ、じゃなきゃ受信料返して》

「SMAPは過去23回『紅白』に出場し、トリも6回務めています。特に2010年から4年連続で大トリを務めていて、東日本大震災があった2011年は観客席に降りて会場と一体となった感動的な場面でしたので、一切触れないのはたしかに不自然だと思います」(テレビ誌ライター、以下同)

 今月19日、NHKから今年の『紅白』出演者の発表があり、旧ジャニーズ事務所であるSTARTO ENTERTAINMENTのタレントが一人もいなかったのは記憶に新しい。そのため、《旧ジャニに今年の紅白出場断られた腹いせ?》というコメントも出てくる始末。

「SMAPファンの多くは『いまさら言っても仕方ない』と思ってるんじゃないですかね。これまでも、NHKに限らずテレビ局はまるでSMAPというグループが存在しなかったかのように扱っていますから」

“事務所への忖度”はいつまで続くのか

 今年の6月、田村正和さん主演の人気ドラマ『古畑任三郎』シリーズがフジテレビで再放送されたのだが、そこで異変が起きた。

「6月18日に放送された第3シーズン第11話の冒頭は、古畑がこれまで自分が逮捕した犯人たちのパネル写真をバックに一人語りするシーンでした。ところが、画面に向かって右側最上部に並んだSMAP5人のパネル写真が黒く塗りつぶされていたのです」

黒塗り処理されたSMAP(Xより)

 放送直後は旧ジャニ事務所が許諾しなかったためと思われていたが、フジテレビは動画配信サービスFODでは黒塗りを外し、「事務所からの要望ではなかった」と釈明。フジが事務所に“忖度”したのではと言われている。

 さらに、今年9月のTBSの番組では、SMAPの代表曲『ダイナマイト』の映像を流した際に、SMAPではなく後輩グループが歌っている映像を放送し、SNS上で《SMAPは存在しなかったみたい》と批判が殺到。

「この数年でジャニーズ事務所の解体など大きな変化があり、SMAPのこういった問題も少しは改善されるかと思いきやまったく変わらないことに、以前からのファンはあきらめているのかもしれません」

 たしかに、インターネット上では《わかってはいたけどNHKもやっぱりガン無視するのね》、《SMAP出さないってことはまだ忖度してるってことじゃん…テレビで見るのはもう無理なんだな》といった声も。

 ただ、その一方でこんなコメントも多くあった。

《この番組、あと2回あるらしい。あきらめるのまだ早い》
《リクエストを投票できるからみんながんばろう》

 今月放送された『みんなのベスト紅白』は第1回で、まだあと2回、放送する予定だという。番組HPでは2回目以降の放送に向けて、「あなたのベスト紅白を教えてください」というフォームから投票できるようになっている。

 受信料を支払っている視聴者からの投票の結果、上位にSMAPがランクインした場合、NHKはどう対応するのだろうか――。