山下達郎

 7月から12月まで、全国21都市43公演という大規模なツアー山下達郎PERFORMANCE 2024 Supported by Rakuten Card』を敢行しているシンガーソングライター・山下達郎。東京公演はNHKホール、12月4日と5日の2デイズだった。

 4日の公演は乗り切った彼だったが、なんと翌5日、公演を途中で打ち切り、ステージを降りてしまったのだという。公式サイトはこの件について《山下本人が納得のいくパフォーマンスをお届けできないと判断し、公演途中ではありましたが中止とさせていただきました》と報告している。

「去る11月26日、27日に大宮ソニックシティ大ホールで開催を予定していた公演も、風邪による咳の症状が見られることから翌2025年1月への延期が発表されていました」

 と語るのは、あるスポーツ紙記者。

「5日のステージでは、2曲目『LOVE'S ON FIRE』が終わった後のMCで、大阪公演でぶり患した風邪が未だに治らないことを語りつつ、『やれるところまで頑張ってみたい』『せっかく(ファンに)来ていただいたので行けるところまで行ってみたい』と意気込んでいました」(前出・スポーツ紙記者)

 だが彼はこのあと、弱気な一面も見せたという。

「3曲目『人力飛行機』が終わった後のMCでは、『ずっと(ライブを)やっているうちに私は71歳を迎えました。そろそろ40本や50本のツアーがキツいのかなと思って来ましたけど、今年は異常に声が良くてですね。しかしながら、おしまいの方でアクシデントが続いてますけども、やれるだけやっていこうかと』と、年齢と自身の体力について打ち明けていたのです」(同・スポーツ紙記者)

 このあとの曲の合間のMCでは咳払いをしたり、声が裏返ることを恐れているのか、若干抑え気味の発声になっていたという。結局1時間ほど歌った後、ステージを降りた山下。そんな彼をファンはスタンディングオベーションで温かく送り出したのだという。

《流石に心配しちゃう》

 ファンはネットで彼にさまざまな声を寄せている。

《71歳だと流石に心配しちゃうな》
《山下達郎さん71歳か、そりゃ無理したらあかんわ》
《声の違和感は私もなんとなく感じていたが、ご本人はもっと納得いかなかったよう》
《達郎さん お大事に!振替公演楽しみにしていマス!》
《プロとしての誇りを感じる決断です》

 など年齢や声を気遣う意見や、最高のパフォーマンスができないため途中で打ち切る英断をたたえる者もいた。

 一方、今後を案じるのはレコード会社関係者。

「達郎さんも来年2月で72歳を迎えます。正直、年齢的に体力がもたなくなっているのは事実。また、どれだけ体調管理に留意したとしても、声を酷使し続けているのは変わりないわけで、歌手生命にも限界がある。今年のように40以上の公演を来年もこなすのは、難しくなるかもしれません」

 また彼には自身の歌手活動のほかにも、生涯を懸けたライフワークがある。

「達郎さんは、妻である竹内まりやさんの曲の作曲・編曲、そしてアレンジも担っています。さらに彼女のツアーのバンドマスターとして帯同することも。どちらにせよ、徐々に活動を少なくするのは思案されているでしょう」(前出・レコード会社関係者)

 現在、中止になった公演は振替公演が検討されている。伸びやかな美声をまた聴かせてほしい。