STARTO ENTERTAINMENT(以下、SE社)所属の人気グループ・WEST.(旧ジャニーズWEST)が、12月15日からデビュー10周年を記念した「WEST.10th Anniversary 大阪松竹座公演」を敢行した。
本人なのに入場できない事態に
ただ、当日入場時にはチケット当選者に対し、転売対策として厳格すぎる本人確認のための身分証チェックが行われ、“本人なのに弾かれて入場できなかった”とSNS上で訴える人が続出し、炎上騒動となった。
「最初に大きな衝撃を与えたのは、WEST.ファンの娘さんが本人なのに入場出来ず泣いて帰ってきたという母親のX上での投稿でした。娘さん自身は自分の名義で身分証チェックもクリアし問題なかったのですが、同行者の女性が登録した住所のマンション名を言い忘れてしまい、身分証記載の住所と違うという理由で2人とも本人なのに入場出来なかったというのです。
チケット申し込みに際しては、確かに入場時に同行者を含め本人確認を行うこと、チケット、本人確認証明書及びファンクラブ会員証を持参すること、チケット購入が本人と確認できない場合は入場を断ることが明記されていました。ただ、今回は本人確認が厳しすぎて本人なのに入場出来なかった、という報告が何件かSNS上にあがってしまい炎上に繋がったようです」(イベント関係会社談)
住所のマンション名の有無の他にも、自身の名前の漢字を略字(崎など)でチケット申し込みして、公的身分証の正式表記と漢字が違ってしまい入場拒否されたという声もある。申し込み登録フォームでは、常用漢字ではない正字だと文字化けしてしまうことがよくあるため、仕方なく略字で申し込みをしていた人も何人かいたようだ。
さらにファンを驚愕させたのが、顔写真付き身分証を提示したところ、ダイエットで10キロ痩せホクロを除去していたため顔が違うとして本人なのに入場拒否されたという女性の報告だ。
身分証の顔写真を取る際は自然体で撮ったものの、大好きなアイドルの公演でメンバーに可愛いと思ってもらいたくて美容や体形管理を徹底した結果、顔が違って見えて本人ではないと弾かれるのは失礼すぎると話題になった。
顔写真と実物が違って見えた
この他にも、マイナンバーカードの顔写真と実物が本人なのに違って見えたために、
《三人がかりで確認され、保険証・キャッシュカード・クレカ・ジムの会員証・iPhoneの名前・メルカリの登録住所を提示して入場、自撮り写真もスタッフに見せました》
《これじゃダメと言われて違う女の人呼ばれて現住所と旧住所言わされた。保険証とかクレジットカードとか診察券とか自分の名前が載ってるやつも全部見せて生年月日も言ったよ。スマホでAmazonの登録してる住所見せたらそこでOKに》
など、マイナンバーカードの顔写真照会に留まらず、あらゆる身分証やスマホの中身まで見せてようやく入場出来たものの不快な思いをした人も複数いたようだ。
さらに、マイナンバーカードを確認する際、顔写真のある表面だけでなく、カバーをはずし裏面の個人番号までスタッフに確認されたとの声も続出し、
《松竹座の本確、マイナンバーカードのカバーなしで裏面見られたって本当、、、?マイナンバーを確認していいのは法律で決められた利用範囲内でのみなのに》
《本人の同意なく(取扱者ではない者が)マイナンバーを不当に取得する行為にあたるのですっごい極論を言うと罰則対象だよ》
と疑問視する声もあがった。
怒りの声が噴出
マイナンバー法では個人番号について、「法定された場合を除き、個人番号の提供を求めることを禁止」とあり、利用範囲は年金、雇用・医療保険、被災者生活再建支援金などの事務手続きが挙げられている。
「今回の松竹座公演のチケット申し込み段階で、本人確認のためにマイナンバーカードの個人番号まで確認するという条件は無く、実際に現場で個人番号を見られたファンが不安に思うのも仕方ないでしょう。
他の女性アイドルグループやボーイズグループのライブ・イベントのマイナンバーカードを使った本人確認については、専用のカバーをした状態(個人番号が見えない状態)で確認すると明記されているといった指摘もあり、今回の松竹座での個人番号チェックは行き過ぎではないかと批判されています。
また、本人で身分証明書も持ってきていたのに顔の映りが違う、正字と略字が違うなど細微な点でチケット代を支払ったのに入れなかったファンがいることに対しては、消費者センター案件ではないかと問い合わせる動きもあったようです」(前・同)
厳しすぎる本人確認には、
《人権侵害やめろや》
《身分証取りに行く時に、バリバリ化粧して行くやつおる?本人やのに顔違うとか、失礼すぎる。消費者センターに連絡だけでなく、訴えられそぉ》
《人権侵害だし明らかにおかしい本人確認で入れなかった方がたくさんいるみたいなので、集団で戦ってほしい。頭おかしいし胸糞案件》
と怒りの声が噴出している。
SE社の人気グループのライブ・イベントを巡っては、高額転売や、他人の名義を使っての複数名義での申し込みが後を絶たない。これらを防ぐための本人確認は確かに必要なのだが、本人で適切な身分証明書を持参している当選者を入場拒否したり、行き過ぎた個人情報チェックで人権侵害とまで言われてしまうのも考えものだ。