黒田あいみ氏を擁護した麻生泰氏(『東京美容外科』の公式ホームページより)

 東京美容外科統括院長・麻生泰氏が1月10日、X(旧ツイッター)を更新して《Xをしばらく離れます》と宣言。同氏は昨年末、部下にあたる女性医師の“ご献体”をめぐるSNS投稿を発端に注目を集めていたが……。

「頭部がたくさん並んでるよ」

 2024年12月にまずネット上で物議を醸したのは、当時、東京美容外科沖縄院の院長を務めていた黒田あいみ氏だった。

 黒田氏はSNSでグアムの解剖研修に参加した旨を報告していたが、その中で解剖に臨む前の室内写真にモザイクをかけて《頭部がたくさん並んでるよ》と“笑顔の絵文字”を添えたり、献体の前でほかの研修参加者らと記念撮影するなどして、後者の写真では黒田氏が“ピース”していたことなどもあって、ネットユーザーから《モラルに欠ける》との指摘が相次いだ。

 東京美容外科は同年12月30日付で、黒田氏の沖縄院院長解任を発表。一方、そのころ黒田氏以上に注目を集めていたのが、東京美容外科の統括院長を務める麻生氏である。

 麻生氏は当初、黒田氏の写真について《アメリカで解剖している事ですので、日本ともルールが異なります》などと主張し、騒動を謝罪しながらも上司として部下を庇う姿勢を見せていた。

 その後も、麻生氏は自身のXに寄せられるさまざま意見に反応。批判は受け入れつつ、誹謗中傷には毅然とした態度を見せていた。

「他責感がすごい」投稿

 そんな麻生氏だが、今月10日にXから離れる意向を表明。同時に《今回、炎上を経験して如何に自分の失言が物事に影響を及ぼすのかを鑑みた時に、このツールには何のメリットも無かったなぁと実感しました》ともつづった。

 麻生氏はそのほか、《医師の退職が3名。入職が確定していた医師が2名辞退され、新たな銀行との取引も白紙になりました》と騒動の影響に言及。

《Xをしばらく離れます》と宣言した東京美容外科統括院長・麻生泰氏(本人のXより)

 また、自身が在日韓国人であることをめぐって《ヘイトに溢れた現実》を目の当たりにして心を痛めたことに触れた流れから、《僕は犯罪を犯してるわけでも不法行為をしてるわけではありません。脱税で捕まって、医師免許剥奪寸前まで行った人とは違いますし、海外でギャンブルでお金を溶かしたわけでもありません。睡眠薬を使いレイプをした事もありません》といった“意味深”な主張も。

 一時的にXから去ることを決めた麻生氏の今回の投稿に、ネットユーザーからは、

《ツールのせいにせず、どうかご自身の言動と真摯に向き合っていただけたら》

《謝罪や反省文と反論は分けてポストした方がいい》

《最後にガソリンばら撒いてる》

 といった苦言も寄せられているが、同時に、《人種のことで誹謗中傷してるやつらはマジであかん》という意見も少なくない。

 医療従事者からもさまざまな反応が寄せられるなど、大きな騒動となった今回の一件。SNSの使い方を改めて考えるきっかけになったはずだ。