元SMAPの中居正広(52)が引退を表明したが、そんな中、なぜか木村拓哉(52)の株が爆上がり、という現象が起きている。
旧ジャニーズの“シンメ文化”
「これは旧ジャニーズグループの“シンメ文化”が生み出した現象といえるでしょう。SMAP解散以降の木村さんは中居さんよりはるかに劣勢でした。中居さんがひっそりと募金活動をしていたり、新しい地図の面々と交流があることで“情に熱い頼れる兄貴”的な側面が人気を博し、一方で木村さんは“仲間を捨てて嫁と娘を取った裏切り者”のイメージが定着していました。ところが、中居さんのスキャンダルで立場は一転。木村さんは“家族を大切にし、女性を尊重する男”として評価が上がり始めているのです」
と、アイドル文化に詳しいライターの津田春子さんが解説する。“シンメ”とは旧ジャニーズファンがよく使う言葉で、グループ内でのシンメトリーを指すという。
「立ち位置が左右対称となったり、同等くらいの人気や立場にあるメンバーのことです。SMAPだったら中居さんと木村さん、同じくデビュー当時のKing & Princeだったら平野紫耀さんと永瀬廉さん、KAT―TUNだったら赤西仁さんと亀梨和也さん、旧Sexy Zoneなら中島健人さんと菊池風磨さんといった組み合わせが“最強シンメ”などと呼ばれていました。彼らの評価も一方が不祥事を起こすともう一方が上がり、といったシーソーのような関係なんです」(津田さん、以下同)
ファン以外にも波及
なぜシンメ文化が生まれたのか。
「ファン同士の対立から生まれたといわれています。自分の推しを一番人気にしたいがゆえ同じ人気を持つメンバーを疎ましく思う“強火ファン”がいます。
それと、シンメの2人の不仲疑惑も大きい。例に挙げたメンバーはお互いの不仲が取りざたされていて、自分の推しが嫌うメンバーのことは許せないのでしょう。推し可愛さのあまり、一方のメンバーのネガティブキャンペーンをするんです。旧KinKi Kidsなんかは常にお互いのファンがケンカしている。
ただ、元V6の森田剛さんと三宅健さんは2人の仲が良かったのでシーソーのような関係にはなりませんでした。ファンも敵対せずに温かく見守っていたとか」
シンメ文化はファンの世界特有のもの、ということ?
「今はその流れがファン以外にも波及して、どちらかがスキャンダルを起こすとSNS上でもう片方のいい話が必ず出回るんです。今回の中居さんの場合も、いち早く反応したのが木村さんのファンたち。木村ファンが、中居さんが宮沢りえさんの身体に触り、木村さんや香取慎吾さんが止めに入っている過去の動画をすぐに拡散させた。それを見た一般の人たちが“キムタクってさすがだな”と反応するというわけです」
報道が事実だとすれば今後、木村が下がることがあっても、中居が上がることはなさそうだが……。