ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平の元通訳で、銀行詐欺罪などに問われている水原一平被告。日本時間1月24日に検察側の求刑が報じられた。
通訳として年棒は約7700万円
「大谷選手の口座から不正に送金したとされる水原被告は、検察から禁錮4年9か月と釈放後3年間の保護観察処分と、大谷選手へ1697万5010ドル(約26億円)の賠償金の支払いなどを求刑されました。
アメリカのスポーツ専門サイト『The Athletic』では、水原被告が大谷選手になりすまして銀行員と電話で話をして、不正に送金した際の音声データも公開されました。
量刑の言い渡しは、日本時間2月7日の予定です」(スポーツ紙記者、以下同)
一方、水原被告は司法取引で有罪は認めているが、賃金と労働環境を理由に減刑を求めている。
現地の報道によると、2018年に大谷選手の専属通訳として一緒にエンゼルスに移った際の水原被告の年俸は8万ドル(約1200万円)。
2022年に25万ドル(約3800万円)に増額され、大谷選手とともにドジャースに移ると、50万ドル(約7700万円)まで増えた。それ以外にも大谷選手から別途報酬が支払われ、ポルシェ・カイエンが贈られていたという。
それでも労働環境を“不正に手を染めた”理由にしているのは……。
「水原被告側は禁錮1年6か月が妥当と主張しています。その理由の一つに“著しい低賃金”を挙げています。
水原被告は24時間いつでも対応できる状態で準備していたといい、ほかにも日常の雑務をこなしていたと主張。
食料品の買い物や郵便受けのチェック、自転車の修理、大谷選手が日本の岩手に帰る際の同行などを挙げ、“年末年始に4日ほど連続で休むことが唯一の長期休暇。それ以外で妻と過ごす時間はほとんどなかった”と告白していました」(スポーツ紙記者、以下同)
日ハム時代に明かしていた通訳の大変さ
だが、こんな多忙な生活になることは、水原被告にもわかっていたかもしれない。
「水原被告が日本ハムで外国人選手の通訳をしていたとき、“試合がない日こそ、サポートをお願いされるので、まともに休めるのが月に1度くらい”“外国人選手と食事をしていると、別の外国人選手から食事の予約をお願いされる”“常にサポートをお願いされる状況。家族より長く一緒に過ごしている”と、大変さについて明かしていました。
メジャーリーグの通訳の平均年俸は1000万円と言われており、それと比べると、かなり高額の報酬を受け取っていましたし、日本ハムでの通訳時代を考えれば、大谷選手の専属通訳としての忙しさは想像できたと思いますが……。苦しい言い訳のように聞こえます」(ワイドショースタッフ)
どんな事情があっても過ちを犯したことに変わりはない。日米を騒がせた事件はどんな幕引きになるのか――。