(左から)フジテレビの新社長の清水賢治氏、遠藤龍之介副会長、港浩一社長、嘉納修治会長、フジ・メディア・ホールディングスの金光修社長

 1月27日、中居正広氏の女性トラブルに社員が関与したとされる問題を受けて、フジテレビが記者会見を行った。

フジテレビの“やり直し会見”

辞任を表明したフジテレビ社長・港浩一

「フジテレビは1月17日にも中居さんの諸問題に関する記者会見を開いています。しかし、この会見は動画撮影NGかつ参加できるメディアも限定されるなど、極めて閉鎖的だったため大きな批判を浴びることに。そのため、27日の会見に参加するメディアは限定せず、時間無制限で質問を受け付ける2度目の会見が開かれることになりました」(スポーツ紙記者、以下同)

 “やり直し会見”では、港社長のほか、フジテレビの遠藤龍之介副会長や、フジテレビの親会社『フジ・メディア・ホールディングス』の嘉納修治会長と金光修社長の4人が出席。

 会見冒頭、600席以上が用意された会場内に埋め尽くされた報道陣の前で嘉納氏は、中居氏とトラブルとなった女性をはじめ、視聴者や広告主、株主、番組出演者らに謝罪。

 続けて、嘉納氏と港氏の辞任が発表され、フジテレビの新社長に清水賢治現専務が就任することが発表された。

「会見開始から約40分後に報道陣からの質疑応答に移りましたが、最初に質問した男性記者の発言が個人の特定に繋がると2度も制されたため、男性記者は“質問できない!”と声を張り上げ、険悪な雰囲気になりました」

SMAPの公開謝罪

'16年1月、フジ系の『SMAP×SMAP』で生放送された謝罪メッセージ

 全国の関心を呼んだ会見はネット上でも話題になり、多くのユーザーがSNSで言及。

 その中には、

《SMAPの公開謝罪を思い出した》

《フジの経営陣がSMAP解散会見に寄せてきてる》

 など、'16年のSMAP解散騒動時の謝罪放送を彷彿させるという意見も散見された。
全員黒スーツで横並びという構図以外にも、フジテレビ経営陣とSMAPの会見には共通点があるようだ。

「やり直し会見の場に、フジテレビの最高権力者とも言われるフジ・メディア・ホールディングス相談役の日枝久氏は出席しなかったんです。SMAPの解散騒動時も、運営サイドは表に出ない姿勢が疑問視されていましたが、やはり大きな組織で問題が起きた際は、責任ある立場の人が直接説明しなければ世間から理解を得られないのではないでしょうか」

 質疑応答の場でも、報道陣から日枝氏が不在の理由について指摘されると、遠藤副会長は、

「日枝がここに来る来ないというよりも、今後それぞれがどういう責任を取るかが重要だと思っています」

 と回答。嘉納会長も、

「基本的に業務執行をやっておりませんので、この会見に出る必要がないと考えております」

 など、最後まで日枝氏の責任や進退にも明言することはなかった。

 港社長は1回目の会見を“失敗だった”と振り返っていたが、2回目は果たして――。