2025年1月27日の記者会見に臨んだフジテレビの港浩一氏

 1月27日、芸能界引退を発表した中居正広の女性トラブルをめぐりフジテレビがオープンな形式で会見を行い、その場で港浩一社長と嘉納修治会長が辞任を公表し、清水賢治新社長の就任が明らかになった。

 フジテレビは中居のスキャンダル報道を受け、17日に会見を行うも会場の狭さを理由に参加者の再現や撮影禁止を通達し大きな批判を集めた。そのため再会見となったが、会場からは厳しい質問が相次いだ。

影響が懸念される3つの番組

 港社長の辞任により、ネット上では今後のフジテレビを憂慮する声が相次いでいる。

《港社長が辞任したらついにあのお昼の悪夢ぽかぽか終了決定だろ》
《港社長が退任すれば、自身がお気に入りしている番組のぽかぽかも終了するんだろうな…》
《もう色々やばいから今年の27時間テレビは確実に無理》

 こうした声が相次ぐ理由を放送作家が指摘する。

「港さんはフジテレビの敏腕ディレクター、プロデューサーとして数々のバラエティー番組を手がけてきた人物。2022年6月に社長就任後は、2023年1月より『笑っていいとも!』を思い起こさせる帯バラエティー番組の『ぽかぽか』をスタートさせたほか、2019年以来、4年ぶりに『FNS27時間テレビ』を復活させるなど、バラエティー色の強化を図ってきました。この路線に陰りが出る可能性は高そうです」

『ぽかぽか』は世帯視聴率が1%台と大苦戦を強いられているものの、港氏の肝いりの企画のため打ち切りを免れている指摘も一部で聞かれる。港氏の辞任により番組打ち切りの可能性も生じそうだ。

 さらに港氏の社長辞任の影響は、長年に渡りタッグを組んできたとんねるずにも及びそうだ。

 ネット上では《港社長が辞任になったら一番影響受けるのはとんねるず枠になるのかな。「細かすぎて」もやらなくなるかもしれないし、別なプラットフォームに番組のフォーマット売るとか簡単じゃないだろうし。去年は武道館ライブなんかもやってるけどそれこそ港氏が社長でいたから出来た、感もあるだろうし》《去年の武道館ライブも港さんが動いて実現した筈。この勢いでとんねるずの冠番組復活と考えていたけど、今の状況だと難しそうだなぁ》といった声も聞かれる。

『とんねるずのみなさんのおかげでした』の名物コーナーだった「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」は2018年に石橋貴明の手により特番『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』として復活している。この番組も港氏の影響力が強いと前出の放送作家が指摘する。

「『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』は当初は年に1回の放送でしたが、港さんが社長となった2023年以降は年に2回に増えています。石橋さんとしては多くの若手芸人にブレークの場を与えるべく、港さんに『年3回』の放送ペースを進言したとも伝えられていますが、こうした動きもなくなるのでは

 フジテレビといえばかつてはバラエティー番組に定評のある放送局であった。港氏の辞任により“バラエティー王国”の崩壊は免れないだろう。