日ハム時代の上沢直之投手(公式インスタグラムより)

《このメンバー最高だし楽しすぎる! また集まろう! 昔の写真も笑 上沢誕生日おめでとう!》

 2月6日、北海道日本ハムファイターズの中島卓也選手(34、以下敬称略)が自身のインスタグラムを更新。集合写真を添えた《鍵谷お疲れ様会!》の投稿には、2024年に現役引退した鍵谷陽平(34)を含めた10名が写っているがーー。

 2月から一斉にスタートしたプロ野球キャンプ。各選手がそれぞれ宮崎県、沖縄県のキャンプ地で汗を流す中で注目されるのが、2月6日に31歳の誕生日を迎えた福岡ソフトバンクホークスの上沢直之。

 昨シーズンに日ハムからポスティングシステムを利用してメジャー挑戦するも、MLBではわずか2試合での登板に止まり、自由契約になった後にホークスへ移籍。4年10億円規模ともされる大型契約に、“ルールの穴”をついたような移籍劇に批判が殺到。

 キャンプ取材にも影響が出ているようで、パ・リーグ球団を取材するスポーツライターによると、

「新庄剛志監督(53)の“育て方が違った”発言も拍車をかけたのかもしれません。上沢自身もピリピリしているそうで、雑音を封じるためか、球団は練習に集中させるために個人取材を“NG”にしているとも。

 それだけに上沢投手がリラックスできるのが、気心知れた日ハム時代のチームメイト、そして“移籍”という同じ境遇に置かれた選手たちなのでは?」

10名のうち7名が「元日ハム」の現実

日本ハムファイターズの中島卓也選手が投稿した、上沢直之投手らが顔を揃えた集合写真(公式インスタグラムより)

 冒頭の「集合写真」に話を戻すと、写真が撮られたのはキャンプ前のようだが、楽しそうに笑顔を寄せ合っているのは引退した鍵谷、中島と松本剛(31)の日ハム勢。

 そしてホークスの上沢、有原航平(32)、近藤健介(31)。千葉ロッテマリーンズの岡大海(33)、石川慎吾(31)。東京ヤクルトスワローズの西川遥輝(32)、高梨裕稔(33)の10名。全員が日ハムでプロ生活をスタートさせた同年代の選手たち。

 つまり「集合写真」に写る10名のうちの7名が「元日ハム」を退団し、現在は他球団でプレーをしている現実。

「プロの世界ではFAやトレード、はたまた自由契約を経ての移籍は当たり前で、現役生活の終盤が見え始めてくる30代なら尚更のこと。まあ、経営戦略として、高額年俸のスター選手の放出も辞さない球団だけに、“元日ハム”ばかりになってしまうのかもしれませんが(苦笑)。

 それに上沢投手は元々スターではなく、ドラフト6位の入団から這い上がって高年俸に見合う選手になったのも事実。あと何年プレーできるかわからないプロ野球で、“カネ”を取りに行ったのは決して間違いではないですよ」(前出・スポーツライター)

 リラックスした表情を見せる上沢たち。厳しいプロ野球で生き残ってきた“同志”にしか分かり合えない、“移籍の裏側”があるのだろう。