
愛子さまと秋篠宮家の次女・佳子さまは2月14日、宮内庁が管理する千葉県市川市の新浜鴨場で、外交団の接待にはじめて臨まれた。ここは、天皇陛下が雅子さまにプロポーズをされた地としても知られている。
愛子さまをフォローされる佳子さま
「鴨場は、皇室の方々が接待役を務め、賓客をおもてなしする場として利用されており、今回はキューバやスイスなど約20か国の駐日大使が招かれました。愛子さまは英語で“いいお天気ですね”と声をかけ、一人ひとりと握手を交わされました。佳子さまとご一緒ということもあってか、はじめてとは思えない落ち着いた様子で歓談されていました」(皇室ジャーナリスト)
おふたりが力を合わせて各国の大使たちと交流される姿に、ネット上では《次世代の女性皇族おふたりが今後、外交を担っていくのが楽しみ》と期待の声が上がった。
「大学を卒業して丸1年がたとうとする中、愛子さまは日本赤十字社での職務と公務の両方に慣れてきたご様子です。そのため、今年からは、より積極的に外交の場へお出ましになられるのではと期待が高まっています。実際に、宮内庁では愛子さまと佳子さま2人態勢で、分担して国際親善を推進する計画が練られているそうです」(宮内庁関係者)
そのうえで、佳子さまは先輩プリンセスとして愛子さまを牽引なさることだろう。
「佳子さまは愛子さまと公務でご一緒になるたび、愛子さまをリードしてこられました。おふたりは、昨年5月に行われた春の園遊会にそろって出席されたのですが、愛子さまにとってははじめての園遊会ということもあり、その表情からは緊張が見て取れました。そんなご様子に佳子さまはいち早く気づかれ、愛子さまに笑顔で声かけをされたのです。その後は愛子さまもリラックスされたようでした」(前出・皇室ジャーナリスト、以下同)
愛子さまにとって佳子さまは、幼少期から憧れの存在だったという。
佳子さまがブラジルへ?
「初等科時代、愛子さまはスケートを習っておられたのですが、習い始めたきっかけは佳子さまなんだそう。佳子さまがフィギュアスケートで活躍するお姿をテレビでご覧になり“私もやってみたい”とおっしゃったと聞きました。また、中学時代の愛子さまは編み込みヘアがお気に入りでしたが、これも佳子さまの髪形をまねされたのだとか。これから経験される海外訪問も、愛子さまは佳子さまのご姿勢をお手本になさるのでは」
'19年にオーストリアとハンガリー、'23年はペルー、昨年はギリシャを公式訪問された佳子さまは、海外での国際親善の経験が豊富といえる。
「大学を卒業以降、コロナ禍の期間を除くと年に1回ペースで外国を訪問しておられるので、ご自分なりの外交スタイルをすでに見いだされているでしょう。今年も外国を公式訪問されることはほぼ確実で、中でも有力候補として、ブラジルが挙げられています」
今年は日本とブラジルの外交関係樹立130周年と節目の年にあたる。ブラジルには日系人が多く住んでいることもあり、節目ごとに皇室の方々が足を運んできた。
『ブラジル日本文化福祉協会評議員会』の会長で、ブラジルに住む日系人の山下譲二さんは、皇室の方々の来伯に勇気と誇りをもらったと語る。

「特に印象に残っているのは'78年に、当時皇太子だった上皇さまがブラジル日本移民70周年でお越しになった時のことです。ご歓迎がサンパウロ市の競技場で行われたのですが、8万人以上の人々が会場を埋め尽くした時の感動は忘れられません」
アニバーサリーイヤーである今年も、皇室のどなたかがブラジルを訪問されることが予想される。南米などの遠方には、比較的若い皇族が赴かれることが多いため、当初は“愛子さまが訪問されるのでは”と囁かれていたが、象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院人文学研究科の河西秀哉准教授も次のように語る。
「ブラジルは日本の裏側に位置し、飛行機で片道約30時間もかかります。はじめての海外訪問で、この移動距離は負担が大きいかもしれません。愛子さまも、いつかはブラジルへ行かれるものと思われます。ただ、今年は海外訪問に慣れている佳子さまが赴かれる可能性が高いでしょう」
前出の山下さんも佳子さまの来伯に期待を寄せる。
噂される愛子さまの公式訪問先
「外交関係樹立130周年は、ブラジルと日本の友好関係強化にとって非常に大事な年であり、この大きな節目に皇室の方にご訪問いただけることは、ブラジルにいる270万人の日系人にとって、この上ない喜びです」
ブラジルで佳子さまを待ちわびる声が上がる一方、愛子さまの初の公式での海外訪問先には、アフリカ屈指のサバンナ王国が候補として急浮上している。
「ケニアは十分考えられます。昨年2月にケニア大統領を招いた昼食会に愛子さまも参加され、大統領から直接“ケニアに来てください”と声をかけられていました。さらに、過去にお父さまも赴かれたことがある国ですから、近いうちに訪問があるかもしれません」(河西准教授)
『皇室の窓』(テレビ東京系)で放送作家を務めるつげのり子さんも、アフリカ諸国は近いうちに訪れるべき場所のひとつだと話す。
「'13年に、当時皇太子だった天皇陛下が、ネルソン・マンデラ氏の逝去を受けて、南アフリカ共和国を訪問されて以降、皇室の方のアフリカ訪問はありません。そろそろ親善訪問に行かれてもいいころだといえます。ただ、ケニアは近年、治安が悪くなっているので、訪問されるとしたら治安が落ち着いたころでしょう」

ケニア以外にも愛子さまが赴かれる可能性の高い国があると、つげさんは続ける。
「ノルウェーという選択肢もあり得ます。今年は日本とノルウェーの外交関係樹立120周年の節目の年です。さらに、ノルウェーの将来の女王であるイングリッド・アレクサンドラ王女は、愛子さまと2歳差と同世代です。年の近いプリンセス同士で交流をなさって、親交を深められるのではないでしょうか」
愛子さまと佳子さま、仲良しプリンセスの分担ミッションは、日本と各国の関係に友好をもたらすだろう。
河西秀哉 名古屋大学大学院人文学研究科准教授。象徴天皇制を専門とし、『近代天皇制から象徴天皇制へ―「象徴」への道程』など著書多数
つげ のり子 西武文理大学非常勤講師。愛子さまご誕生以来、皇室番組に携わり、現在テレビ東京・BSテレ東で放送中の『皇室の窓』で構成を担当。著書に『素顔の美智子さま』など