
「豆乳に含まれる大豆イソフラボンをとると腸内でエクオールが産生され、これらが体内の細胞に作用することで女性ホルモン同様の効果を発揮。 女性ホルモンの減少が原因で、さまざまな身体の不調が起こる更年期症状の改善や、美容効果も期待できますので積極的にとっていきましょう」
と語る石原新菜先生。カロリーが低く、タンパク質や鉄が多く含まれることも優れたポイント。
体調改善に代謝もアップ!豆乳摂取はメリットだらけ
寒い冬にこそ摂取したい理由もあるという。
「この時季はコッテリした料理が多く、運動不足にもなるので血液がドロドロ、腸内環境も悪化する傾向にあります。豆乳のサポニン、レシチンは血液をサラサラにする働きがありますし、食物繊維やオリゴ糖も豊富で腸内環境を整えてくれます」
温かい豆乳料理を食べることで、血行がより改善され基礎代謝もアップ。いいことずくめのレシピを試してほしい。
豆乳を投入してアレンジ鍋を楽しむコツ
鍋つゆから作る手作り豆乳鍋はもちろん、キムチ鍋、海鮮寄せ鍋、ちゃんこ鍋など、市販の鍋つゆの味変に豆乳を入れてもよし!
半分ほど食べ進んだら残りの具材と豆乳を入れて味変を楽しんで♪ 加熱すると分離しやすくなりモロモロしてくるので、豆乳を入れた後はサッと温める程度に。焦げやすいので、鍋底からしっかり混ぜよう。
坦々豆乳鍋
大人から子どもまで楽しめる、たっぷり豆乳でまろやかなコクアップ

材料/3~4人分
・無調整豆乳……300ml
A〔水……400ml、鶏がらスープの素……大さじ1〕
・すりごま……大さじ2
B〔豚ひき肉……200g、すりごま……大さじ2、豆板醤……大さじ1~2、合わせみそ・ごま油……各大さじ1〕
・水餃子……1パック
・チンゲン菜……1株
・ニラ……1束
・もやし……1/2袋(約100g)
・しめじ……1パック
・絹ごし豆腐……1丁
・[鍋の〆]中華麺……2玉
【作り方】
(1)耐熱容器にBを入れて全体を混ぜ、ふんわりとラップをして600Wのレンジで1分ほど加熱。取り出して軽くほぐし混ぜる。
(2)鍋にAを入れて沸騰させ、水餃子、お好みの大きさに切った野菜を入れて煮る。
(3)豆乳を加えて弱火にして、(1)とすりごま、スプーンですくった豆腐を加えてサッと煮る。
※お好みでラー油、山椒を加えるのもおすすめ
※豆乳を加熱しすぎると分離して、モロモロになる可能性があるので注意
だしやみその味が生きる「豆乳in和食」
かぶとほうれん草の豆乳煮
野菜の甘みが引き立つ

材料/2人分
・無調整豆乳……100ml
・かぶ……2個
・ほうれん草……50g
・しめじ……80g
A〔だし汁……150ml、淡口しょうゆ・みりん……各大さじ1〕
・片栗粉……大さじ1(同量の水で溶く)
【作り方】
(1)かぶは6等分のくし形切りにし、ほうれん草は3〜4cm幅に切り、しめじは石づきを切り落として小房に分ける。
(2)小鍋に、かぶ、Aを入れて中火にかけ、沸騰したらフタをして弱火で7分ほど煮る。しめじを加えてさらに3分ほど煮る。
(3)(2)にほうれん草を加え、サッと合わせたら火を止める。水溶き片栗粉を加えてとろみをつける。豆乳を3回に分けて注ぎ入れ、その都度混ぜ、弱火でフツフツとなる程度に温める(温めすぎに注意)。
ごまと白菜の豆乳うどん
身体にしみるやさしい味わい

材料/1人分
・無調整豆乳……200ml
・白菜……1枚(約100g)
・油揚げ……1枚
A〔和風だしの素……大さじ1/2、水……250ml、しょうゆ……大さじ1/2、みりん……小さじ1〕
・冷凍うどん……1パック(200g)
・すりごま……5g
・青ねぎ(斜め切り)……1本
・かつお節……お好みで
【作り方】
(1)白菜は5mm幅、油揚げは1cm幅に切る。
(2)鍋にAを入れて沸騰させ、(1)を入れて3分ほど煮込む。
(3)冷凍うどんは袋の表示どおり、レンジで加熱する。
(4)(2)に(3)を入れてひと煮立ちさせ、豆乳を加えて弱火で温める。すりごまを加え、火を止めて青ねぎを加える。
(5)器に盛り、お好みでかつお節をかける。
豆乳みそだしの寄せ豆腐
白みそ香る上品仕上げ

材料/2人分
・無調整豆乳……200ml
・絹ごし豆腐……1丁
・和風だし……200ml
・白みそ……大さじ3
・しょうゆ……小さじ1
・青ねぎ……適量
・白ごま……適量
・しょうが……適量
【作り方】
(1)鍋に和風だしを入れて中火にかけ、煮立ったら豆乳を加える。火を止めて白みそを溶き入れ、しょうゆを加える。
(2)豆腐をスプーンですくいながら加え、煮立たせないようにして弱火で温める。
(3)青ねぎを散らし、白ごまをふる。お好みでしょうがのすりおろしを添える。
※お好みで長ねぎや水菜などを一緒に煮ても。
豆乳question
Q.煮すぎたら出てくるモロモロはなに?
A.豆乳は煮込むとタンパク質が分離して「モロモロ」とした塊に。また塩やしょうゆ、みそなどの塩分でも分離しやすくなるので、最後に豆乳を入れ、強く煮立たせず弱火で仕上げよう。

コンソメやバターにも合う「豆乳in洋食」
豚肉とキャベツの豆乳クリーム煮
動物性と植物性のタンパク質がしっかりとれる

材料/2人分
・無調整豆乳……100ml
・豚小間切れ肉……200g
・キャベツ……1/8個
・しめじ……1/4株
・にんじん……1/4本
A〔水……200ml、鶏がらスープの素(顆粒)……小さじ2〕
・塩・こしょう……各少々
・片栗粉……小さじ2(大さじ1の水で溶く)
・サラダ油……大さじ1
【作り方】
(1)豚肉は、ひと口大に切る。キャベツはざく切りにする。しめじは石づきを切り落として手でほぐす。にんじんは皮をむいて薄い半月切りにする。
(2)フライパンにサラダ油をひいて中火で熱し、豚肉を炒める。肉の色が変わったら、にんじん、しめじ、キャベツの順に加えて炒め合わせる。Aを加えてひと煮する。
(3)野菜がしんなりとしたら、豆乳を加えて塩・こしょうで味を調える。弱火にして、水溶き片栗粉を少量ずつ加え、好みのとろみをつけて器に盛りつける。
もち麦豆乳リゾット
ドライトマトがアクセント

材料/1人分
・調製豆乳……200ml
・もち麦……100g
・にんにく……1片
・ドライトマト……5g
・粉チーズ……大さじ1
・乾燥バジル……適量
・こしょう……少々
・オリーブ油……大さじ1
A〔ツナ缶(ノンオイル)……1缶、顆粒コンソメ……小さじ1、水……150ml〕
【作り方】
(1)ドライトマトは小さくちぎっておく。にんにくは皮ごとつぶし、皮を取り除く。
(2)鍋にオリーブ油、にんにくを入れて弱火にかけ、香りが立ってきたら中火にしてもち麦を加え、油が全体になじむまで炒める。
(3)(2)にドライトマトとAを加え、ひと混ぜして沸騰してきたらフタをし、弱火で10分加熱する。
(4)もち麦が少し芯の残る程度にふっくらとし、水分がほとんどなくなったら、豆乳を加えて弱火で5分程度煮込む。仕上げに粉チーズを混ぜ、乾燥バジルとこしょうをふる。
スモークサーモンときのこの豆乳クリームパスタ
濃厚なクリームパスタも後味さっぱり

材料/1人分
・無調整豆乳……150ml
・スモークサーモン……30g
・しめじ(お好みのきのこでも可)……50g
・オリーブ油……大さじ1
・パスタ(1.6mm)……80g
・顆粒コンソメ……小さじ1/2
・バター……10g
・レモン(市販のレモン汁でも可)……適量
・お好みのハーブ……お好みで
【作り方】
(1)フライパンにオリーブ油としめじを入れて火にかけ、しめじにこんがりと焼き色がつくまで炒める。
(2)パスタを袋の表示どおりゆでる。
(3)(1)に(2)のゆで汁(大さじ2)と顆粒コンソメを加えてしっかりと乳化させ、水けをきったパスタを加えて全体によく絡める。豆乳を加えて弱火で全体を軽く煮、スモークサーモン、バターを加えて火を止め、余熱で火を通す。
(4)器に盛り、レモン、お好みのハーブを添える。
身体がしっかり温まる「豆乳inスープ」
鶏と冬野菜の豆乳スープ
具だくさんでおかず代わりにも

材料/2人分
・調製豆乳……300ml
・鶏むね肉(皮なし)……140g
・大根……120g
・さつまいも……120g
・白菜……100g
・しめじ、長ねぎ……各50g
A〔しょうゆ・みりん……各大さじ1、和風だしの素……小さじ1/2〕
・片栗粉……小さじ1/2
・ごま油……小さじ1
【作り方】
(1)大根とさつまいもは1cm厚さのいちょう切りにし、さつまいもは水にさらしてから水けをきる。白菜は繊維と垂直に2cm幅に切る。しめじは石づきを切り、小房に分ける。長ねぎは斜めに切る。鶏肉はひと口大のそぎ切りにし、片栗粉をまぶす。
(2)鍋にごま油を入れて弱めの中火にかけ、白菜を除いた(1)の具材を入れ、木べらなどで混ぜながら鶏肉の表面の色が変わるまで炒める。
(3)(2)を弱火にし、豆乳とAを入れる。フタをして8分煮る。アクが出る場合は、取り除く。
(4)(3)に白菜を入れて、フタをしてさらに7分煮る。
みそ風味の温たまふわとろ豆乳スープ
栄養たっぷりで朝食にもぴったり

材料/1人分
・調製豆乳……200ml
・卵……1個
・油揚げ……1/2枚
・みそ……大さじ1/2
・ごま油、黒酢……各小さじ2
・青ねぎ……適量
・ごま油……適量
【作り方】
(1)油揚げは1.5cm幅の短冊切りにし、トースターで3分ほど焼き、軽く焼き目をつける。青ねぎは小口切りにする。器に黒酢を入れておく。
(2)耐熱ボウル(直径16cm)に水120mlを入れ、卵を割り落とす。黄身部分に2か所ほどつまようじで穴をあけ、ふんわりとラップをかけて電子レンジ(600W)で1分加熱し、加熱後すぐに卵を冷水にとる。
(3)耐熱ボウルにみそを入れ、豆乳の1/4程度を注ぎ、ふんわりとラップをかけて電子レンジ(600W)で30秒加熱する。一度取り出し、みその塊がなくなるまでよく混ぜたら、残りの豆乳を注いで混ぜ、ふんわりとラップをかけて再度2分加熱する。
(4)黒酢の入った器に(3)を注ぐ。ここで豆乳が固まらない場合は、再度様子を見ながらレンジにかける。油揚げ、冷水から取り出した温泉卵をのせ、青ねぎを散らし、ごま油(分量外)をかける。
豆乳なっとう汁
味つけはわかめの塩分と納豆のたれのみ

材料/1人分
・調製豆乳……150ml
・納豆(たれ付き)……1パック
・えのきだけ……40g
・カットわかめ(乾燥)……2g
・小ねぎ……1本
・ミニトマト……2個
【作り方】
(1)えのきだけは根元を切り3cm長さに切る。小ねぎは小口切りにする。ミニトマトは横半分に切る。
(2)耐熱容器にえのきだけ、カットわかめ、豆乳を入れ、電子レンジ(500W)で2分加熱する。
(3)納豆のたれをスープに入れて混ぜ、納豆、小ねぎ、ミニトマトを加える。
※薄く感じる場合は、めんつゆかみそなどを加えても。
豆乳question
Q.無調整豆乳と調製豆乳の使い分けは?
A.「無調整豆乳」は原料が大豆のみのシンプルな豆乳。「調製豆乳」は砂糖などを加えて味を調え飲みやすくした豆乳。調味料とあわせるなら無調整豆乳を。少し甘みを持たせたい場合は調製豆乳を使ってみよう。
写真協力/キッコーマンソイフーズ[https://www.k-tounyu.jp/]