
横綱昇進の最短記録に期待がかかる大関・大の里(24)が所属する、二所ノ関部屋にまたも“飲酒トラブル”が浮上した。
2月20日発売の『週刊新潮』で報じられているのが、二所ノ関部屋の力士たちが登場する「動画」内容。2022年11月に開催された、大相撲九州場所の際に撮影されたとの動画が各界で波紋を呼んでーー。
「動画に映っていたのは、大の里の付け人をする貴正道(22)の他10人ほどの力士たちが室内で酒盛りをする様子。よほどお酒が回っているのでしょう。全裸になって奇声を上げる者、お尻の穴に酒瓶を突っ込まれて痛がる者、それを見て大笑いする者ら。
そして当時、未成年だった床山(髷を結う職)の飲酒を止めるどころか、周囲は逆に促すかのようなシーンも収められていたと。一般的な飲み会の範疇を超えた、弟子による乱痴気騒ぎが繰り広げられていたのです」
角界に精通する相撲ライターが語った一部始終だが、実際には目を覆いたくなる光景だったようだ。
未成年に飲酒を強要していた大の里
中でも肛門からのアルコール接種は直腸結腸炎を引き起こす可能性もある危険な行為。法律で禁止されている未成年者の飲酒は言わずもがなで、本人だけでなく親権者、監督代行者には飲酒を制止する義務がある。
つまりは居合わせた先輩力士、また弟子を預かる元横綱・稀勢の里こと二所ノ関親方にも監督責任が問われることになる。
しかも二所ノ関部屋の飲酒トラブルが取り沙汰されるのは2度目。2024年4月にも『週刊新潮』が、2023年9月に部屋内で飲酒していた大の里が、未成年力士に強要していたことを報じている。
この時に日本相撲協会が、「しっかり反省して頑張りたい」と述べた大の里、そして二所ノ関親方に科したのは厳重注意処分。しかし、一部では協会の対応をめぐって、同年2月に発覚した宮城野部屋の暴行トラブルとを比較する声も上がっていた。

当時の元幕内・北青鵬が後輩力士に日常的に暴行を加えていたことが明らかになり、当人は即引退。そして監督代行者である元横綱・白鵬こと宮城野親方は「師匠の自覚欠如」を指摘され、相撲協会から2階級降格と減俸の重い処分が科せられた。
2度目の飲酒トラブルに相撲協会は
「当面の閉鎖が決定した宮城野部屋は伊勢ヶ濱部屋の預かりとなり、降格した宮城野親方や力士全員が転籍することに。白鵬の実質的な角界からの“追放”となったわけですが、同じ弟子のトラブルでも、稀勢の里との対応が“不公平”と見られてしまった」(前出・相撲ライター、以下同)
現役時代は横綱として土俵で競い合った二所ノ関親方と宮城野親方だが、将来の協会理事長の座を争うライバルとも目されていた。
「もちろん飲酒強要と暴力行為では当人、親方が問われる“罪の重さ”や処分は変わってくるのでしょう。それでも宮城野親方がレースから後退したのは事実。
そして2度目の飲酒トラブルですが、『週刊新潮』に追求された二所ノ関親方は逃げ回り、相撲協会も今のところは正式な処分を下していませんが、おそらくは不問、もしくはまた注意になるのでは? “師匠の自覚欠如”とやらは、稀勢の里には適用されないようで」
一番心配しているのは、大事な子どもを預けている力士の親だろう。