昨年1~3月に放送された『三匹のおっさん~正義の味方、見参!!~』。キヨ(北大路欣也)、シゲ(泉谷しげる)、ノリ(志賀廣太郎)の三匹による華麗で人情味あふれた”町内世直し”が金曜夜のお茶の間にピタリとハマり、視聴率は絶好調。あれから1年強、あの三匹が帰ってくる!
―続編、おめでとうございます!
北大路 ひとえにファンの方々の応援のおかげでしょ。僕はいろんな作品のシリーズをやるけど、こういう盛り上がりって、めったにないんですよ。ある意味、ラッキー。ラッキーボーイだよ(笑い)。
志賀 僕は、出演作の続編って初めてで。いい反応をもらえて本当にうれしいね。
泉谷 誰が頼んだか、パート2。そりゃね、やった作品が当たったのはありがたいんだけど、とはいえ2作目もやるなんて言ってなかったんで。大迷惑なんですよ。そりゃ、町内の悪をぶった斬る、防犯のドラマを作るのは決して間違ってないけど、撮影は1月から始まってて、本当に寒いからね。何人か倒れてますからね! 老人虐待ドラマを作っていいのか!?
北大路 夏は夏で"暑い"って言うから(笑い)。
泉谷 ちょっと、ちょっと! 先輩は風邪ひいただろうがよ。
志賀 春は"眠い"とかね(笑い)。
泉谷 そうじゃなくて。冬ってそんなに出歩かないじゃない? これからよ。変態がいっぱい出てくるのは。
北大路 放送は4月からなんだから、ちょうどいいじゃない。
志賀 そうそう(笑い)。
北大路 僕が20代にやった当時の連続ドラマなんて、週2日稽古して、3日は本番。しかも、その3日間は朝帰りだよ? そういうのに比べれば、よっぽどいいじゃない。
泉谷 そんなこと言ったって、夜回り(シーン)の寒さはさぁ!
北大路 そういう作品にあたっちゃってるんだから。夜回りが嫌なら、『三匹のおっさん』、出られないよ?
志賀 こんなこと言ってるけど、泉谷さんは夜回り好きなんだよ(笑い)。
―現場のムードメーカーはどなた?
北大路 スタッフですよ。こんなワガママなのがいるんだから(笑い)。"泉谷さんお願いします""俺はいいよ""そんなこと言わないで"ってね。とはいえ"あ、そうですか"なんて言われたら、逆にエライことだけど(笑い)。
志賀 アハハハハ(笑い)。
泉谷 いやいやいや。なんだかんだ言っても、先輩ですよ。ロケ中、どんな人に対しても話しかけるからね。通行人のおばちゃんにまで。
北大路 そりゃそうだよ!"カイくん(※北大路が声を担当しているソフトバンクモバイルのCMの名物犬)"って言われたらさ、返事しなきゃならないじゃない?
志賀 アハハハハ(笑い)。
泉谷 すぐ話し込んじゃうんですよ。普通しないでしょ? でも主役のアタマがそうしてるから、おかげでこっちもさ、無理やりババアに笑顔つくんなきゃならないじゃん。
志賀 小さな坊やから、おじいちゃんまで。
北大路 そんなこと、全然意識してないけど。でも、やっぱり『三匹のおっさん』がこれだけ浸透してるんだもん。お客様だし、ある意味では、仲間の1人なのよ。だから気軽に声をかけてくれるんだと思うね。
泉谷 本当に、正義の味方をやるってのは大変だよね。身体がかゆくなるよね。だってイイ人をやんなきゃなんないじゃん?
北大路 だって、実際イイ人じゃない。悪ぶってるだけで。
志賀 アハハハハハ(笑い)。
三匹が少年だったころの"おっさん"
「近所に怖いおじさん、いっぱいいましたよね? 木登りしてると"危ないから下りろ"に始まり、"木がかわいそうだろ!"になって」と志賀。泉谷は「俺なんて、いきなり殴られたよ? 歩いてるだけで(笑い)。ある意味、大人がちゃんと怖くてよかったですよね。なんか、迎合しなくてさ。"ガキが来るんじゃねえ"っていう態度がちゃんとあった」。北大路は「僕は、京都の北大路(※芸名の由来)に住んでたから、冬は雪がすごい。学校までは畑があって。斜めに突っ切ると遅刻しないですむんだけど、雪の中でズボッとはまって、わかる?」。「それって、あの話でしょ?」と泉谷。「子ども同士じゃ抜けなくて、周りから大人が出てきて、"このクソガキは~!"って(笑い)」という北大路に、志賀は「文字どおりの"クソガキ"だったんですね(笑い)」。以上、肥だめのお話でした
かつての悪ガキ3人組が還暦を迎え、私設自警団を結成して1年。再び剣道の達人キヨ(北大路欣也)、柔道の猛者シゲ(泉谷しげる)、頭脳派ノリ(志賀廣太郎)がご町内の悪を斬る……! 毎週金曜夜7時58分~。初回はお化け騒動で15分拡大(テレビ東京系)