
2025年夏の参議院議員選挙の比例代表候補として、立憲民主党が蓮舫氏の擁立を調整していることがわかった。同氏は2024年7月の東京都知事選出馬のために離党、現在は参院議員を辞している身だ。
都知事選では小池百合子知事の“対抗馬”として立候補するも、約1万6000票の差をつけられて完敗。しかも元安芸高田市長の石丸伸二氏にも敗れ、まさかの“2位”にもなれない現実が待ち受けていた蓮舫氏。
この結果がショックだったのか、選挙後には自身のインスタグラムで【今は国政選挙はもう考えていない】【いったん“ピリオド”かなって】とすっきりした表情で、再出馬どころか政界“引退”すら匂わせていた。
それでも2024年10月の衆議院選挙では、“古巣”の応援に駆けつけては街頭演説を行うなど、“党の顔”として存在感を見せつけていたが、以後はXでの発言もネットニュースで取り上げられることも減少。
久々に世間を賑わせたのは2月、都知事選の際に蓮舫事務所に金銭を強要したとして、52歳の男が強要未遂容疑で逮捕したことを受けて、【本当は怖くて仕方ありませんでした】と苦戦を敷いられた裏側を吐露。
「人材本当にいないんだなあ」
そして2月28日、インスタグラムにて【髪、切った。】と、ヘアカットでさっぱりした姿を投稿するとともに【春だし、そろそろ考えないと】と、何やら思わせぶりな投稿をしていたのだった。
にわかに整えられてきたようにも思える蓮舫氏の出馬だが、立憲民主党の判断に懐疑的な意見も向けられている。
《蓮舫氏か。人材本当にいないんだなあ。》
自身のXを更新したのは、経済学者で上武大学教授の田中秀臣氏。文化放送『おはよう寺ちゃん』でコメンテーターを務める同氏は最近にも、
《立憲民主党はやく選挙で壊滅しないかな。》(2025年2月25日)
《本当に立憲民主党は与党の敵失で思いあがってるが、政権をまかせる政策能力ゼロ、いやマイナスだ。》(2024年11月12日)
などと立憲民主党に対して辛口ポストを投稿している。

“政治とカネ”問題で揺れる石破茂首相と自民党が迎えた2024年衆議院議員選挙で、公示前より50議席増しの148議席(選挙区104・比例44)を獲得して躍進した立憲民主党。決して“人材不足”とは言えないようにも思える。
しかし議席数以外のところでは有権者、国民の支持を得ていると言い難い状況のようだ。全国紙・政治部記者が解説する。
政党支持率も“3位”転落の危機
「2月のNHKの世論調査によると、自民が31・3%の政党支持率に対して立民は9.2%と3分の1以下。片や、先の衆院選で28議席を確保した国民民主党が6.8%と追い上げられているのが現状です。
それに選挙区でこそ40議席以上を増やしたにもかかわらず、比例区では5議席しか伸びていない。これは各地で自民議員を避けたい有権者が対立候補に投票しただけで、決して立民だから選んだと言いきれない部分もあります」
しかも党幹部に顔を並べているのは枝野幸男氏、岡田克也氏、野田佳彦氏、長妻昭氏、辻元清美氏ら全くと言っていいほどに変わらない顔ぶれ。そこに蓮舫氏が復帰すれば「いつもの立憲民主党」が出来上がるわけだ。
「それでも小池さんに大敗したとはいえ、都知事選で120万票を集めた知名度と人気は捨てがたい。立民にとって票を集める貴重な人材なのは間違いなく、蓮舫さんも“リフレッシュ”期間を終えて“そろそろ”ということでは?」(同・記者)
SNSだけでは得られない、自己顕示欲を満たしてくれるのが国会議員なのだろう。