
3月28日のプロ野球開幕まで2週間、埼玉西武ライオンズの佐藤龍世内野手(28)が3軍降格を言い渡された。昨シーズンはプロ入り後の自己最多となる93試合に出場、7本塁打を放った、飛躍を期待される選手に何が起きたのか。
「“寝坊”によるペナルティーで、つまりは懲罰降格ですよ。得点力不足に悩むチーム事情において、パンチ力ある佐藤選手は1軍にいないといけない戦力。あまりの自覚のなさに、西口文也監督も怒りをとおり越して呆れ返っていますよ」
西口監督(52)同様に呆れるのは、パ・リーグ事情に詳しいスポーツライター。開幕前には昇格させるとの予想だというが、「“問題児”ぶりには頭を悩まされそう」と、最下位からの巻き返しを狙う西武を憂う。
何でも地元・北海道での試合を終えて静岡に移動予定が、ハメを外してしまったのか、“寝坊”でチームの飛行機に乗り遅れてしまった佐藤選手。もちろんプロ野球選手として、社会人として非があるのは間違いないが、1度の寝坊で“懲罰”とは厳しすぎるようにも思える。
ところが西武ファンも含めて、西口監督や球団の判断を咎める、また佐藤選手に同情する声はほとんど聞こえない。なぜかーー。
「懲役3ヶ月、執行猶予2年」
「西武ファンにしてみれば、“また、あいつか”との思いでしょう。2018年のドラフトで大学からプロ入りして7年、期待されつつもいまいちブレイクできない背景に、たびたび精神面のムラ、甘さが指摘されます」(前出・ライター、以下同)
2020年10月には「懲役3か月、執行猶予2年」の有罪判決を受けている。同年4月に首都高速中央環状線を、法定速度の89キロオーバーとなる時速149キロで走行し、道路交通法違反に問われてのことだった。
判決が言い渡された法廷では反省の態度を見せ、のちに愛車売却を明かしては「一生運転しない」と誓っていた佐藤選手。

「当時、同乗していた先輩・相内誠(30、2020年に現役引退)に指示されてのスピード違反だったことから、この時ばかりは佐藤選手を同情する声もあった。それでも日ハムへのトレード移籍後、新庄監督を怒らせたことがニュースになると、“あぁ、あいつか”とファンの見る目も変わりました」
2022年10月のフェニックス・リーグに参加した際、中日ドラゴンズとの試合でライトフライを打ち上げるとインプレー中にもかかわらず、一塁に走り出すことなくバットを持ってベンチに帰ってしまった。これが、
新庄「一生1軍には上がれない」
「ああいうことしていたら、一生1軍には上がれないですよ」
新庄剛志監督(53)から怠慢プレーとお叱りを受けてしまった。この1か月後、新庄監督から見限られたのか、山田遥楓選手とのトレードで西武に“出戻り”している。
「28歳とベテランに差し掛かる年齢で、5年間で324試合、通算13本塁打と他球団なら戦力外になってもおかしくない成績。それでも茶髪にヒゲ、金のネックレスとチャラい見た目に反して真面目で努力家。チーム内でも愛されキャラではあります。
今回、オープン戦であまり結果が出ていない中での降格となりますが、彼が“問題児”キャラを返上して、レギュラー獲得のシーズンになればチームの順位も自ずと上がってくるでしょう。また問題を起こさなければ、ですが(苦笑)」
今年はプレーで“また、あいつか”と他球団から恐れられる選手になってほしいが。