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 漫画家としてデビュー後、その特異なキャラクターを生かし芸能界でも活躍。現在はバラエティー番組にドラマに映画にと、縦横無尽の活躍を見せ、お茶の間の人気者である蛭子能収さん。

 そんな蛭子さんが最近、本職である漫画本を上梓。その名も『芸能界 蛭子目線』(竹書房刊)。蛭子さんが体験した、芸能界の悲喜こもごもを描いた実録漫画だ。

「苦労した点は、タレントの似顔絵です。もともと、似顔絵が苦手でして……。顔に特徴がある人はまだ描けるんですけど、顔がキレイな女優さんとかはもう無理ですね。女性タレントもいろいろ描きましたけど、どれも全然似てないから。似顔絵の横に、名前書いておきましたよ。わからないだろうなあと思って」

 そう言って苦笑いする蛭子さん。出てくる芸能人は有吉弘行、坂上忍にマツコ・デラックスなど、人気タレントばかり。そういったタレントの普段の言動が、蛭子さんの目を通して語られるのだから、面白くないはずがない。

「自分なりに、なぜこのタレントさんが売れているか考察したりもしました。でも、あくまで“蛭子目線”で描いているだけだから、全然的はずれかもしれないですよ」

 蛭子さんはそう謙遜するが、「キャラ変えを狙う有吉弘行」という回では、毒舌キャラとして再ブレイクしていく寸前の有吉弘行氏について鋭く考察している。

「有吉さんとは猿岩石のころから共演して、普段はあいさつがきちんとできる、気持ちの優しい普通の青年なんですよ。そんな毒舌じゃないころを知っているから、あまりのキャラ変えにビックリしちゃって。共演した女性タレントに、いきなり“ブス!”を連呼したりしたんです。キャラ変えなんてわからないから“有吉さん、そういうのはよくないよ”って、本気で止めたんですよ。でも芸能界ではブレイクするためにそうしないといけないこともありますからねえ。そういうことなんだろうなあと思いました。今でも、カメラが回ってないと本当は優しいんですよ」

 同じく、有吉同様に毒舌タレントとしてブレイクしている坂上忍についても、

「あの人とは昔から、何度か麻雀をしているんですよ。あ、賭けてはないですよ(苦笑)。いつもはおとなしい人なの。麻雀も、静かに勝負をする感じ。テレビの本番前には、勢いづけなのかお酒を飲んでいるところを見ますね。でもあの人、陽気な酔い方だから、俺はいいと思いますけどね」