「たくさんの方から“待ってたよ”と言っていただいたり、SNSを投稿したら反応してくださったり。そうやってみなさんが待っていてくれたので、僕の“俳優第2章”が始まりました。さらに、天樹征丸さんの作品で、すごく良い役をいただいて戻ることができたことも本当にうれしく思っています」
そう語るのは、3月27日に無料放送がスタートするABEMAオリジナルドラマ『死ぬほど愛して』で主演を務める成宮寛貴。本作で、8年ぶりの俳優復帰を果たす。
ギリギリまで悩みながら
「主役は物語の主軸になるので“しっかり作品を引っ張っていけるかな”と良い意味で緊張しました。久しぶりだったので、自分なりのコツを少しずつ思い出しながらではありましたが、“今の自分ならどんなお芝居ができるのか”という新しい感覚でも挑むことができました」
久しぶりの演技となる今回、成宮が演じるのは二面性を持つ男・神城真人。表面上は献身的に妻に尽くす理想的な夫だが、裏では犯罪を重ねる“魅惑的な殺人鬼”という役どころだ。
「僕は今作で気が抜けるシーンが本当になくて。常に悪だくみや裏工作をしている役なので、セリフも別の真意が含まれているものがたくさんあります。だからこそ聞こえ方や言い方にもさまざまな解釈があって、撮影中はギリギリまで悩みながら演じていました。それがお芝居の良さでもありますけどね。
特に真人は、ただの悪役ではなく心に何かを秘めているキャラクター。僕の強みを120%利用して演じていくような感覚があって、演じる側としてはすごく好きです」
ストイックに役と向き合う中で、共感できる点はあったか尋ねると、
「僕は10代のころからお芝居に対して満足できないことがあって。真人がもともと持っている満たされなさに、そのことを思い出させられました。
逆に、堂々と嘘をつくところは共感できませんでした。“最終的に真人って結局何が欲しかったのだろう?”というのは僕自身、最後までわからなかったんですよ。でも、このつかめない感じが真人の魅力として映ったらいいなと思っています」
一見完璧にみえて、人を愛することができない真人。成宮のどうしてもできないことは?
「ずっと陸上とか水泳で育ってきたので、球技が苦手で（笑）。みんなで何かをすること自体は好きなのですが、団体競技で120%の力を出すのが苦手。お芝居でやらなきゃいけない時は動きが変でばかにされることも（笑）。運動神経は悪くはないのですが、球技だけはどうしてもダメです」
と、意外な弱点を明かした。
ホラーと神社にハマってる
さらに、ドラマのタイトルにちなんで、今“死ぬほど愛して”いるものを教えてくれた。
「神社巡りは好きです! 今年のお正月も関東最強パワースポットと呼ばれる三峯神社に行きました。遠いので、行くのに時間はかかりました。だけど、散歩も好きなので、身体を動かしながら気持ちもリラックスさせることができて、小旅行した気分でした。
あとは、ホラーも大好きです。隙間時間はずっとYouTubeでナナフシギさんと好井まさおさんという方の動画を見ています。芸人さんって怖い話も上手ですよね! ホラーと神社にハマってるって、ヤバイ人みたい（笑）」
撮影／伊藤和幸 ヘアメイク／INOMATA（&'s management） スタイリスト／川﨑玲美（TRON）