とんねるず・石橋貴明(2024年)

 4月3日に自身のYouTubeチャンネルで食道がんを公表、治療のため芸能活動休止を発表したばかりの「とんねるず」石橋貴明。ところが『文春オンライン』報道で風向きは変わってーー。

 フジテレビが設置した第三者委員会の調査報告書で公表されていた、元SMAP中居正広と女性アナとの性暴力トラブルのほか、局内で起きていた「有力な番組出演者」による女性社員への【重要な類似事案<2>】とするセクハラ行為

 なんでも10年以上前、「有力な番組出演者」との会合に参加した女性は、いつの間にか途中で2人きりにさせられて別の店に移動。地下の一室に通されると、番組出演者が突如としてズボンと下着を脱いで下半身を露出。身の危険を感じた女性は、その場から逃げるように店を後にしたとの報告だ。

 文春によると、この「有力な番組出演者」こそが石橋で、第三者委員会からヒアリングの打診があったにも関わらず拒否。のちに石橋の事務所は「病気療養の準備のため対応できなかった」と説明している。

「“下半身露出”の犯人が石橋さんと聞いて然もありなん。『みなさんのおかげです』(フジ)では、デビュー間もない若手女優や女性タレントに散々セクハラまがいの言動をしてきただけに、“あぁ、やりそうだな”と驚きはありませんね。

 それとセクハラで思い出すのが大問題になった、TBSでの当時15歳だったアイドルグループのメンバーへの発言です。スタジオ内は爆笑していましたが、少女にとって心に傷を負いかねない最低のセクハラでした」

紅白にも出場した4人組アイドルバンド

 かつてバラエティー番組を担当した放送作家が話す問題のTBS番組とは、石橋と中居がMCを務めた歌番組『うたばん』。2002年3月28日に放送された特番仕様の『とくばん』で、ゲスト出演したのが4人組アイドルバンド『ZONE』だった。

 2001年2月にメジャーデビューしたZONEは、同年8月にリリースした『secret base〜君がくれたもの〜』の大ヒットで一躍人気グループに。この日は2度目の番組出演になったわけだが……、

NHK紅白にも出場したアイドルバンド『ZONE』、左がドラム担当のMIZUHO

「当時は出演者を広く認知させるため、石橋さんがゲストに“あだ名”をつけるのが恒例でした。実際、『モーニング娘。』のように、メンバーのあだ名が番組を通して浸透したことで、さらに人気が出たケースがあったのも確かです」(前出・放送作家、以下同)

 しかしZONE初期メンバーで、当時は最年少の15歳だったドラム担当・MIZUHOにつけられたあだ名は、

「彼女の顔をじっくり見た石橋さんは、“なんか××××(男性器)の先っぽみてぇだな”と大笑い。“ふざけないでください!4月から高校行けなくなるじゃないですか”と顔を真っ赤にして抗議するMIZUHOに対して、涼しい顔で“いいじゃん”と言い放ったのです」

 15歳の少女につけられた「××××の先」という不名誉なあだ名。その後もことあるたびに「パクパクすんな」「先っちょがビチョビチョ」などと、しつこくイジり倒す石橋に「バカにしないでください!」と対抗するMIZUHOだが、その目に涙を溜めているようにも見えた

石橋発言を「セクハラ」と認めたTBS

 石橋によるイジりを“セクハラ・いじめ”と受け取った視聴者は多く、番組終了後にはTBSに抗議が殺到。BPO(放送倫理・番組向上機構)の青少年委員会でも審議され、石橋の発言について、

《あきらかにセクハラにあたり、いじめにもつながりかねない行為でした。番組スタッフ一同、ZONEのメンバーおよび視聴者の皆様に対して深くおわびいたします》

 TBSはセクハラと認めて謝罪し、再発防止の徹底に務めるとした。

「SNS全盛の現代において間違いなく炎上案件あり、TBSだけでなく石橋さんも厳しく追求されたのは間違いない。というよりも視聴率を稼ぎ倒した彼の笑いは、今のテレビではほぼ放送できないでしょう。

 公共の電波でさえセクハラが罷り通っていた石橋さんですが、テレビには映らないプライベートではどれだけの女性を泣かせたことやら」

 とんねるずの番組出演を経て、人気女優やアーティストになった女性も多い。その分だけセクハラ被害は起きていたのだろうか。