
東京ディズニーリゾートのアトラクションとのコラボが決定した、Mrs. GREEN APPLE(以下、ミセス)。日本人アーティストとして初めての快挙だが、ディズニーファンにとって、このコラボは歓迎できるものではないようだ。
かつての“大物コラボ”
「東京ディズニーリゾートのアトラクションとアーティストがコラボするのは、今回が2回目。ミセスの前にコラボしていたのは、マイケル・ジャクソンさんでした。1987年、3Dアトラクション『キャプテンEO』で、彼のオリジナル楽曲に乗せたダンスやパフォーマンスを立体映像で楽しむことができました。マイケルさんは海外のスーパースターということで、日本人にとってはある意味現実離れした存在でしたから、“夢の国”とのコラボもマッチしていましたね」(レジャー情報誌ライター)
『キャプテンEO』では、製作総指揮を『スター・ウォーズ』などの製作者として知られるジョージ・ルーカス氏が担当。監督はフランシス・コッポラ氏という、超豪華な組み合わせに注目が集まっていた。
そして今回のコラボでは、夏のスペシャルイベントの楽曲をミセスが担当。ディズニーランドの『ベイマックスのハッピーライド』とディズニーシーの『“びしょ濡れ”ハーバースプラッシュ』で、彼らのオリジナル楽曲が流れる。
「USJでやるならいいけど…」
ディズニーリゾートの魅力は、幻想的な世界観を持つパークに入ることで得られる「非日常感」にある。一方、ミセスは人気楽曲が至るところで起用されており、今や日本人の「日常」に溶け込んだ存在だ。そのためネット上では、
《ディズニーの世界観を壊さないでほしい》
《なんかUSJみたいじゃない?》
《ディズニーに商業感のあるコラボは求めてない》
といった批判の声が続出している。

「ディズニーと並ぶ人気を誇るUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)では、アーティストの音楽を普段からアトラクションに取り入れています。『ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド』では、ジェットコースターに乗りながらDREAMS COME TRUEなどの楽曲が楽しめます。しかしこれは、映画やゲーム、アニメなどさまざまな世界観を集めたUSJだからこそできること。“夢の国”という確立された世界観を持っているディズニーに、日常でよく耳にする日本人アーティストがマッチするかと言われると、難しいところです」(前出・情報誌ライター)
実際、ネット上では、《USJでやるならいいけど、ディズニーはコンセプトからして違うでしょ》という声も多い。
なお、ミセスは今年でデビュー10周年。2024年12月に、10周年に向けたロゴを作成していたのだが、これが《ディズニーっぽい》と話題になっていた。当時は《ディズニーのパクリなんじゃないの?》《こんなに似すぎてて大丈夫?》と心配する人が続出したほどだ。
ファンの間では当時、《どうして問題にならないんだ》との声もあったが、今回のコラボの発表を受けて《あれは匂わせだったのね》と納得する意見も上がっている。ミセスの音楽は、“夢の国”にマッチするのだろうか……。