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「なんとなく人生がモヤモヤしていて、納得いかない─。世界じゅうで片づけが注目されているのは、そんな人が多い証拠なのかもしれません」
と話すのは、片づけのカリスマ・近藤麻理恵さん。米『TIME』誌で“世界で最も影響力のある100人”に選ばれ、“世界のこんまり”となった。
「現代は消費社会が飽和しきった状態。ほとんどの人がモノを十分に持っているのに、なぜか心が満たされていない。そんな気持ちを解消したいと悩んでいるから、片づけの手法や考え方が話題になっているんだと思います」
変化の具合には個人差があるものの、片づけで必ず人生は変わる、と断言する近藤さん。
「人生を変える手法はたくさんあります。お金を稼ぐために資格を取る、スリムになるためにダイエットをする、メークでキレイになって恋を頑張る……。その中のひとつに“片づけ”があるのです」
■片づけは人生を変えるアクション
片づけは自分が望む状態になるためのきっかけを作るという。
「片づけで人生が変わる理由は2つあります。1つは、精神面。
片づけは、“捨てる”という作業がほとんど。私のメソッドでいえば、モノひとつひとつに対して“ときめくか?”“ときめかないか?”と自分に問いかけ、処分するかを判断していきます。
すると、自分が何にときめくのかがわかってくる。自分の判断力を磨くことと同じなのです」
これを続けると、“自分は何をしたいのか”“どんな状態が心地よいのか”がわかるようになり、明確な“自分基準”が生まれてくるという。
「2つ目は、物理面。片づけが完了してスッキリした部屋になれば、モノを探す時間=ムダな時間が極端に減る。すると、余裕が生まれて、自分を磨く時間が生まれてくるのです」
よりよい人生になるためのアクションを起こす気持ちと時間ができる。だから人生が変わるのだ。
前述したとおり、こんまりメソッドのキーワードは“ときめき”。近藤さんが片づけレッスンを始めたころは、“これは大切ですか?”“持っていて幸せですか?”と受講者に問いかけていたという。
「それが自分でも記憶にないのですが、いつの間にか“ときめきますか?”に変わっていました(笑い)。するとお客さまからとても共感していただけるように」
“ときめき”を英訳すると、“スパーク・ジョイ”。近藤さんはアメリカで片づけレッスンを行うときは、この言葉で問いかけている。
「片づけの悩みは万国共通なんだと実感しました。アメリカのお宅は家が大きいですが、そのぶん、モノも多い。日本と同様、“散らかっている部屋に幸せはやって来ない”のです」
“ときめくか?”“ときめかないか?”─。
それは、自分の人生への問いかけ。
「片づけをきっかけに、あなたの思い描く理想の生き方は何なのかを考えてみてください」