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 絶好調の連続テレビ小説『あさが来た』で、五代友厚を演じているディーン・フジオカ。

「街を歩いていると“五代さんやぁ~”って声をかけられて。もう“ディーン・五代”に名前を変えようかと思うくらいです(笑い)」

 ドラマに登場するなり“あのイケメンは誰!?”と、注目を集めている。

「五代さんという役を今回やらせていただくまで、その存在を知りませんでした。文献を読んだりして調べていくと、いま自分のライフスタイルやワークスタイルがあるのは、(明治維新後に)彼が残した影響が大きいとわかってきたんです。“この役、責任重大だ!”って緊張してしまって(笑い)。そんなプレッシャーの中で取り組んできたので、“五代さん”と呼んでもらえるのはうれしいです」

 中華圏で俳優デビューし、台湾ではスターとして人気を誇る彼。日本のドラマには2作目の出演だけど、最初の登場はちょんまげ姿。初めての経験に苦労したようだ。

「あれは大変でしたねぇ(笑い)。あのカツラ……、ヤニって言うのかな? 粘土みたいな強烈な接着力を持ったもので固定しているんですけど、とるのがすごく大変なんですよ。現場で2回くらい特殊な薬で落として、家に帰ってからシャンプーで2回洗って。それでもまだ残っているんです。ほかの役者さんはどうしているのかな、と思いつつ前髪の生え際あたりを気にしたりして(笑い)。でも、すごくいい経験をさせていただいたと思います」

 ドラマではあさ(波瑠)&新次郎(玉木宏)夫婦と五代の微妙な“三角関係”が気になるところ。

「現場でも、波瑠さんを支える玉木さんというのがドラマの中と同じなんですよ。ふたりが仲よくやっているから、ひとり寂しい僕がちょっかいを出す、みたいな(笑い)。ストーリーでは、日本社会での女性の環境を変えていくあささんを導いていく、ということが五代さんの中で一貫しているんです。

 その夫・新次郎さんに対しては初めは“あほぼん”と思っていたんですけど、後半は見方が変わってくるというか。彼との関係も変わってくるので、そこは見てのお楽しみということで(笑い)。これからいろいろとありますが、ぜひ楽しんでご覧ください!」

〈プロフィール〉

ディーン・フジオカ '80年8月19日、福島県生まれ。高校を卒業後、アメリカ・シアトルに留学。'04年、香港のクラブでラップを披露したところを客席にいたファッション誌の編集者にスカウトされ、モデルデビュー。'05年、映画『八月の物語』で俳優デビュー。今年7月、『探偵の探偵』(フジテレビ)で日本の連続ドラマに初出演。『あさが来た』は日本の連ドラ出演2作目。

撮影/合田慎二