昨年末、旋風を巻き起こしたドラマ『下町ロケット』で初挑戦した、本格的なヒール役が絶賛された小泉孝太郎。
「“下町”の椎名の反響は、想像以上でした。友達の子どもに“もう、孝太郎さん見たくない”って言われるくらい(笑い)」
「思いもよらない“悪役”という道もあるんだと気づかせてもらえた」と、俳優としての幅をさらに広げた彼が、1月15日スタートの金曜8時のドラマ『警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~』(テレビ東京系)で、主役の空気が読めない“KY”な東大法学部卒のキャリア警視・小早川冬彦を演じる。
「ここまで天然で弾けていて、ゴーイング・マイ・ウェイな役も初めて。楽しみながら、演じています。片足は、オタク気質の純粋無垢な青年。もう一方は、優秀な警察官僚。その2つをスキーの板をはいているようにバランスをとりながら進んでいきたい」
笑顔で語る彼に、小早川と自身との重なる部分を聞いてみた。
「どうだろう? ちょっとのんびりしている雰囲気とか、マイペースな感じは似ているかもしれないですね。小早川のようにプロファイリングが得意か? さすがに相手の表情や仕草でウソを見抜くことまではできない。でも、敏感ではあると思います。悩み事があるんだろなとか。こちらから声をかけたりはしませんが、相談を受けることは多いです」
100パーセント聞き手で、自分から相談することはないという。
「もちろん、僕も悩むことはありますよ。でも、家に帰るまでに、問題を解決できている。こうお話しすると、結構、ビックリされるんですが。芸能界で仲のいい、ムロツヨシさんとか、10年の付き合いだけど、僕は1度も相談したことがないんじゃないかな。ムロさんの話は相当聞いているけど(笑い)。だから、兄弟で相談し合うというのも一切ないですね。
結果が出るまでに時間がかかる、かからないはあっても、そのときに答えが出せるというのは“自分で考えなさい”と何度も言われた父の教育のおかげかもしれない。感謝しています」
顔合わせの際に直感で“面白くなる”と感じたという、“ゼロ係”のメンバー。
「監督が、戦隊ヒーローのようにそれぞれに色をつけていて、僕が赤。だから、ダウンもマフラーも赤なんです。バディを組むベテラン刑事役の松下由樹さんが、ブルー。木下隆行(TKO)さんが、イエロー。原田夏希さんが、ピンクのように。一見、バラバラに見えるメンバーがグループになったときにすごいエネルギーを生み出す。そんな面白さを感じてほしいです」