憧れのジャニーズ事務所に入っても、デビューできるJr.メンバーはひと握り。またひと口にJr.と言っても、その数は関東と関西合わせて数百人と言われている。念願だったCDデビューのチャンスをつかんだのは、日ごろから苦労を重ねてきたからこそ。彼らの生活は、とにかくハードだ。
「夏休みなどは1日8時間近くダンスレッスンがあり、拘束時間の長さは有名です。まさに朝から晩まで。レッスンは無料ですが、1回の練習で覚えなくてはいけないんです」(芸能プロ関係者)
先輩のコンサートに出演するのに、3時間で13曲も覚えなければならない場合も。できなければ、出演できないからだ。
「先輩のライブのバックで踊るとき、昔は演奏曲すべてを覚えなければならなかった。しかも、TOKIO、V6、KinKi Kidsなど複数のアーティストを担当するとなると、覚える曲数は80曲以上。少年隊とマッチのコンサートは、絶対間違えられないというムードだから特に大変そうでした」(興行関係者)
体力的にも精神的にも過酷なのは『SHOCK』などのロングラン公演に出るときだ。
「1990 年代後半に上演された『KYO TO KYO』という舞台は、実に8か月間も公演をやっていたんです。しかも、多いときは1日に6回上演していたので、彼らへの負担も相当なものがありました」(前出・興行関係者)
裏方仕事もJr.の役割だ。早着替えや器具の取りはずしを手伝い、水が飛び散れば舞台を素早くモップでふくこともある。舞台を終えても気は抜けない。基本は電車移動だから、歩いて会場の外に出ると大勢のファンが待っている。
「Jr.がメーンの公演では、ベテランのファンが出待ちの人数を数え、ファミリークラブ(各タレントの公式ファンクラブを管理している組織)経由でスタッフに報告するんです。出待ちの多いメンバーは、仕事が増えるんですよ」(ジャニーズファン)