御年83歳にして、日本の芸能界を席巻し続けるジャニー喜多川氏。彼に気に入られることは、ジャニーズアイドルになれることはもちろん、日本の社会で認められる男性になることでもある。
そんなジャニー社長と40年以上の付き合いがある作家・小菅宏氏が『ジャニーさんに愛される息子に育てる法』(竹書房刊)なる本を刊行。ジャニー喜多川氏の“少年を見極める審美眼”とはどういうものなのか?
「この著作でも10の条件を挙げていますけど、そのすべてをクリアしないと、評価されるジャニーズアイドルにはなれません。でも、安心してください。今のジャニーズJr.だって、全員クリアしているわけじゃない気がしますから、まずは10個のうちのひとつでもいいから、突き抜けるモノ(個性)を持つといいと思いますよ」
さて、気になるその10の条件とは──。
・顔
・清潔感
・笑顔
・性格
・親近感
・運動能力
・ユーモアセンス
・友情
・家族愛
・ドリーマー
「いくつかピックアップして解説すると、デビュー時の顔は、二重で黒目がち、唇が多少ぽってりしていて、少年っぽいふっくらした頰が、基本的にいいのではないかと思います」
これに該当するジャニーズアイドルは、瞳なら中山優馬と安井謙太郎、ふっくら頰ならJr.の井上瑞稀、玉元風海人、唇ならば吉澤閑也ではないかと分析する小菅さん。
「次に大事な要素が清潔感です。これは心も含めてのもので、“ウソやごまかしは大嫌い”というジャニーさんにとって、ふまじめさやいい加減さはすべて不要なものとして感じるでしょう。清潔感の代表でいえば、A.B.C.-Zの五関晃一、林翔太に清々しさを感じます」
またユーモアセンスも大事だという。
「これはジャニーズ事務所が設立された当初はあえて求められるものではありませんでしたが、今はバラエティー対応も重要ですから、必要な要素のひとつに入りました。私が聞いた話では、バラエティーでどこまで三枚目になっていいかについて、ジャニーさんがちゃんと現場のディレクターと話していたようです」
このほか、笑顔に関してはJr.の小林瑞生と吉澤閑也が双璧で、総合的には中山優馬、Kis-My-Ft2の玉森裕太、藤ヶ谷太輔が目立つという。
「結局、努力をしている少年が好きなんです。その努力もジャニーさんが見ているところでアピールするんじゃなくて、陰で努力する子が好きですよね。そういう子がなぜいいかというと、純粋に美しいからです。
孤独で頑張る姿からは、なんともいえない哀愁がにじみ出る。ジャニーさんは昔から、スターという存在が、どこかしら哀愁をたたえる姿に美意識を感じていたようです。隠れ必須条件ともいえるのが、万人の心を惹く哀愁なんだと思います」
ただし、小菅氏は哀愁を必須条件の中には入れていない。それには理由があった。
「この哀愁を持っていたのは多くのジャニーズアイドルの中でも郷ひろみ、堂本光一、滝沢秀明くらい。ジャニーさんがいちばん惚れ込んでいたのは私見ですが、ひろみだったと思いますよ。だから、哀愁は大切。だけど、ほかのアイドルに共通する要素じゃない天性の資質なので、あえてはずしました」
もしも、その哀愁を出すことができれば、今すぐにでも息子をスターにできる!?
「う〜ん、それよりも、この10個の条件のうちの1つでも2つでもクリアしようと努めたほうが現実的です。たとえ、ジャニーズアイドルになれなくても、笑顔が素敵な子になるなら、十分に意義があるんじゃないですか。この著作はそういう、愛される美しい子に育てるヒントにもなると思います」