北川景子とDAIGOの結婚にベッキーの不倫騒動、SMAP解散報道……と、今年は新年から芸能ニュースで持ちきり。そんなニュースに隠れてしまい、いまひとつ盛り上がりに欠けている1月期の連続ドラマ。
そんな冬ドラマを辛口コラムニスト・今井舞さんに斬ってもらった。まずは長瀬智也主演の『フラジャイル』(フジテレビ系)。
「おバカな役をやらせたらハマる長瀬智也が病理医だっていうから期待していたのに、やたら現場の医師とケンカしたりしていて全然リアリティーがない。
病理医って1日中、顕微鏡を覗いて細胞の検査をする職人的な存在で、治療の判断をしたり、研究に必要なので院内でも大事にされているはずなのですが……。職業モノをドラマにしたいなら取材しろ! 取材しないならせめて面白くしろ!
あと長瀬を出すなら笑わせろ! この人には宮藤官九郎が監督した映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』の地獄の赤鬼ロッカーみたいな、アホで面白い役をやらせときゃいいんです!」
高視聴率なのが、亀梨和也が天才怪盗を演じる『怪盗 山猫』(日テレ系)。
「子どもの思い描くカッコいいシチュエーションや、こういうお兄さんに守ってもらえたらいいな、というヒーロー像が描けている。視聴層である小学生から中高生くらいまでのニーズを掘り起こして、きちんと投げていますよ。
逆に誰に投げているのか、いちばん謎なのが『愛おしくて』(NHK)。この時代に吉田栄作を取り合うメロドラマ、しかもそれが、田中麗奈と秋吉久美子って。どこに需要があるのか……。企画を通すためどんな会議がNHKで開かれたのか、私はそっちのほうが見たいです(笑い)」