最も身軽になれる選択が家の売却。しかし、住宅ジャーナリストの山本久美子さんによれば、
「思ったより高く売れないからと、売却をやめる人も多いですね。とはいえ、放置していても高く売れるようにはなりません! 積極的に高く売れるよう戦略を練るか、相場価格で売るか決断することが大切です」
相続税を納めた場合、相続税の申告期限(相続後10か月以内)から3年を過ぎて売却すると、売却した利益にかかる税金を軽減できる「取得費加算の特例」が利用できなくなるので、売却は早めに。
■家を売るメリット
●キャッシュ化される
●維持費・税(固定資産税など)がかからなくなる
●管理の手間がなくなる
●兄弟姉妹で実家の取り合い・押しつけあいがなくなる
■家を売るデメリット
●仲介手数料や登記費用など、売却費用がかかる
●譲渡税(※)がかかる
●思い出がなくなる
※譲渡税額について
売却価格-(取得費〈親が取得した時の費用〉+譲渡費〈登記など売却時に要した費用〉)に税率をかけて計算する。親が取得した時の費用が不明の場合は、売却額の5%とみなされる。また、相続税を納めた人の場合は、取得費に相続税を加算できるため税金が軽減されるなど、状況によっては各種の控除が使える場合も。