「被災後も自宅で過ごす場合、まず確保しておきたいものは水と食品、そしてトイレ用品。加えて、冬なら暖をとるもの、家具の転倒などから身を守るものを中心に備えることをおすすめします」
そう語るのは、東急ハンズ池袋店の稲葉博章さん。防災グッズ選びのプロに、いま売れ筋の注目グッズを取材しました。
「防災食品はアルファ米やフリーズドライタイプが主流でしたが、最近は火や水がなくてもおいしく食べられる、レトルトタイプ(1位)が人気です。また、昨年の御嶽山噴火以降、折りたたみタイプのヘルメット(3位)を求める方も増えました。スイッチ断ボール(5位)は年配者からのお問い合わせが多く、携帯電話の充電機能がついた、手回し充電ラジオ(6位)は発売以来、コンスタントに売れています。
防災アイテムはどんどん新しいタイプに入れ替わっているので、定期的に見直すことが必要です。ふだんの生活のなかで意識することで、いざという時にかなり違ってくるはず」
以下、1位から11位まで一気にご紹介します!
■1位:おいしい長期保存食
スプーンつきでそのまま食べられる、やわらかご飯シリーズ。新含気調理システムにより、常温で5年間の保存が可能に。量もたっぷりでおなかも満足! 危機管理アドバイザー・国崎信江さんも開発に参加。ぜんざいやおかず類も評判! 「そのまま美食ご飯シリーズ やわらか五目ご飯」280グラム 390円/日本フードマテリアル
家庭料理の定番が長期保存食に。130度・30分の加熱処理に加えて、アルミ包装で光や空気を遮断して、保存料を使用することなく3年長期保存を実現。買い物に行けない時や食事を作る時間がない時にも便利。おかずの他にごはん類、麺、パン、スイーツなど種類が豊富。「IZAMESHI ごろごろ肉じゃが」200グラム 380円/杉田エース
■2位:ひも付き袋で後始末がラク! 簡易トイレケアバッグ
吸収パッド入りの袋は自宅のトイレにセットして使用。1枚で約500ミリリットルの吸収力があり、災害時はもちろん介護現場でも重宝。箱にロール状に収納されていて、保管場所も取らない。1枚ずつ切り離して使う。20枚入り。「簡易トイレケアバッグ」2600円/クリニス
■3位:高性能かつコンパクトに収納! 防災用ヘルメット
後ろ側のロックノブを解除して、フラットな状態にたためる防災用ヘルメット。コンパクトに収納できるうえ、墜落時保護規格つきで高性能。高所作業や登山など幅広く活用できる。カラーバリエは6色。「防災用ヘルメット IZANO」4600円/DICプラスチック
■4位:シンプル&おしゃれに扉をロック!
東急ハンズ新宿店スタッフのアイデアを、ワイヤアートを得意とするメーカーが商品化。扉の開閉つまみやハンドルに引っかけて、家具を傷つけずにロックできる。取り付け位置の幅に合わせて調節も自由自在。「曲げロックM」600円/日本化線
■5位:通電火災を防ぐ、ブレーカー自動遮断装置
工事不要で手ごろな価格から大注目! 震度5以上の揺れで自動的にブレーカーをオフ。揺れによって重り玉が落ちて、ブレーカースイッチを下げる仕組み。作動する震度は5~7の3段階で設定できる。「スイッチ断ボールⅡ」3000円/エヌ・アイ・ピー
■6位:乾電池不要! 手回し充電ラジオ
充電用ハンドルを回して発電できる。ラジオが聴けるほか、スマートフォンや携帯電話への充電も可能。LEDライトやサイレン機能もあり、停電時の明かり、警報器としても役立つ。コンパクト&軽量で持ち運びもしやすい。「FM-AM 2ハンドレシーバー RF-TJ10-W」4743円(編集部調べ)/パナソニック
■7位:小さくたためて広げれば寝袋に!
すきま風が入りにくい、寝袋型の防寒用アルミシート。大人がすっぽり入れる大きさで、たためば手のひらサイズに。コンパクトなので登山やキャンプ、防災用に持っていくのにもかさばらない。広げると100×200センチ。「ココハロ 非常用!簡易寝袋」839円/アメニティーワールドネットワーク
■8位:家具・家電の落下防止に必需品
テレビや家具などの底に貼って、地震の震動による転倒・落下・横ズレを防止するウレタンジェルの耐震マット。エコ(環境と経済性)を追求したエコ吸ちゃんは、パッケージ幅が現行品の半分とコンパクトで、家電や置物などに使いやすいサイズ。「エコ吸ちゃん E-5185」18×50×5ミリ 6枚入り 1200円/ソビー
■9位:手持ちライトの不便を解消! LEDヘッドライト
両手がフリーになるヘッドライトは、停電時にトイレに行く時などに便利。ヘッド部分の角度が0~90度の間で調節できて、手元や足元を明るく照らす。ハイ&ローの2段階照射で明るさの調節も可能。「LEDヘッドライト DOP-HD053」1186円/朝日電器
■10位:できたての温かい料理をいつでも!
火は不要! 少量の水さえあれば、熱々の料理やドリンクをどこでも楽しめる調理器具。使い方は、水に反応して発熱するヒートパックを底面にセットして、水を注ぐだけ。レトルト食品と一緒に備えたい。(上)「バロクック レクタンギュラーM」3000円、(下)「カフェ」2500円/スペースジョイ
■11位:アウトドアやインテリアにも活躍! エアーランタン
8時間でフル充電できるソーラーパネルを搭載したランタン。浮き輪を膨らますように空気を入れて使う。軽量で落としても壊れる心配がなく、防水効果もあり。柔らかな光はインテリアライトとしてもおすすめ。使わない時はペタンコに! 「エアーランタン」2800円/ランドポート