■高かった血糖値が糖質制限で改善!
「50歳からは食べ方を変えなさい」という藤田先生。実は10年ほど前に東南アジアで長期の医療調査を行っていた際、熱中症予防にとスポーツドリンクを毎日ガブ飲みしたら高血糖を引き起こした。インスリン療法によって改善したものの、数年前に悪化。血糖値は450mg/dlと、正常値の2倍以上に。
もともとラーメン、ギョーザ、白米にチャーハンなどが大好物。しかし自ら研究し、「自分にはごはんやパン、麺などの糖質は不要だ」と思った藤田先生は糖質の摂取を完全にやめた。すると、みるみる血糖値が下がり、中性脂肪まで改善したのだ。
■主食は雑穀米や玄米野菜類をしっかり食べる
現在も主食は極力少なく、また精製した穀類は基本的に食べない。そして朝、昼、夕食のメニューには野菜がたっぷりラインナップ。
「病気予防には免疫力を高めることが大切ですが、免疫力を高める食品は野菜類なんです。野菜、穀物、豆、海藻。それらが腸内細菌のエサになり、腸内細菌が増える。この腸内細菌が免疫力を高めるとともに、身体をサビつかせる活性酸素を除去してくれます。穀類も、精製していないものは腸内細菌を増やしてくれるので、雑穀米や玄米を少量食べます」
多忙で外食が多いが、研究室の近くに一品料理を自分で選べるタイプの料理店を発見。昼食はもっぱらそこを利用し、野菜をたっぷりチョイス。
「ICカード、抗菌グッズ、電子レンジ、携帯電話、添加物、水道水、みんな活性酸素を出すんです。だから活性酸素を取り除くことが健康長寿に欠かせません。ストレスも活性酸素を増やすので、“食事は楽しく”というのも大事ですね」
103歳の医師、日野原重明さんにならって、ステーキは週2回必ず食べる。週2回、プールで合計300メートル泳ぐのも、健康とストレス解消に役立っているという。
次ページで、藤田先生の食事メニューを拝見します!
■朝食メニュー
(1)蒸し鶏と野菜のサラダ
(2)納豆汁
(3)揚げだし豆腐(味噌だれ)
サラダの野菜は、わけぎ、水菜、ザーサイ。ドレッシングはノンオイルの生姜ドレッシングを使用。納豆汁の具材は納豆、山芋の千切り、小口ねぎ、しめじ。
■昼食メニュー
(1)五穀米
(2)豚汁
(3)サバの塩焼き
(4)マグロのねばねば3兄弟あえ
(5)いんげんのごまあえ
ねばねば3兄弟とは、納豆、オクラ、山芋のこと。昼のメニューには主食の五穀米も。ごはんの量は少なく、軽めの茶わん一杯分をさらに半分にしたもの。
■夕食メニュー
(1)牛ロース肉のステーキとじゃがいも、ブロッコリー
(2)野菜サラダ
(3)全粒粉のパン
(4)ビール
この日のステーキは200グラム。ステーキは週2回、たくさんの野菜とともに食べるようにしている。夕食にはビールか、焼酎のお湯割りを1杯くらい飲む。
■〈まとめ〉藤田先生の食事3か条
一、発酵食品で腸内細菌を元気に
二、週に2回はステーキを食べる
三、野菜、果物、豆、海藻をよく食べる