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年金ってそもそも本当にもらえるの? 今回は年金にまつわる数えきれないほどの"ハテナ"を20代の若手社会人がお勉強! 年金のギモンを一気に解決しましょう。年金問題に詳しい学習院大学の鈴木亘教授にお話を伺いました


現役世代ばかりソンするのっておかしくない?

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 生まれたときから不景気だった今の20代。バブルって何それ、おいしいの? "ゆとり世代"とバカにされ、やっと就いた仕事は非正規社員だったりする。なのに、年金だけ払えって言われても……。

「確かに理不尽ですよね。ひと口にお年寄りといっても、勝ち組、負け組といろいろですから、勝ち負けは無関係に、一律に年金をもらえるという制度は改めるべきでしょう」(学習院大学経済学部の鈴木教授)

 厚生労働省の統計では高齢者間の格差、つまり貧富の差は、他の世代よりも大きいことがわかっている。

「また最近は、かなり貧しい若者も増えてきているのが現実。では、いったい誰がお年寄りを支えればいいのか? 豊かな老人が貧しい老人を支える仕組みに切り替えていけばいいのです。年金をもらわなくても困らない富裕層の高齢者は、全額とはいわないから、せめて基礎年金ぐらいはカンベンしてもらう。勲章でもあげて名誉にしてしまえばいいのです。年金制度の危機的状況や若者の窮状をちゃんと説明すれば、勝ち組のお年寄りもわかってくれると思いますよ」

年金を払うより貯金したほうがマシじゃないの?

 払った分の半分ももらえるかわからない、ましてや今の20代は、もらえるかすらわからない!? それならば、年金をアテにしないで自分で貯金したほうがいいのでは?

「老後も安心できるくらいの額を貯められる自信がある人は、銀行預金をしておくのがいいですよ。しかし人間は、そこまで自制力がないから問題なのです」

 鈴木教授によれば、株価は時と場合によりマイナスになることはあっても、銀行預金はゼロを下回らない。自分だけで蓄えることができるなら、それもアリ。土地を買うことも有効だ。

 そして未納者のなかには、金銭的余裕がないため払えない人と、確信犯的に払わない人の両方がいる。

「払えない人は、それだけ所得水準が低いということ。老後資金を蓄える余裕もなく、カツカツの生活をしている若者が増えている証拠でもあります。今の高齢者と同じように年金をもらえるわけがないですし、将来はさらに厳しい現実が待っていると思って、今から頑張るしかありませんね」


鈴木亘教授:経済学博士、学習院大学経済学部教授。年金をはじめ社会保障分野のエキスパート。『社会保障亡国論』(講談社現代新書)ほか著書多数