【洗濯編】
部屋干しするときに大切なのが、まずは洗濯の仕方。ここで手間を惜しまずに手を加えることで、驚くほど洗浄力がアップします。ニオイの原因となる汚れも残しません。
■汚れた衣類は放置しない! こまめに洗うのがコツ
汗を吸った衣類を長時間ためておくと、菌はどんどん繁殖してイヤなニオイが発生。また汗の成分が衣類の繊維に入り込んで落としにくいシミになったりします。
■1度に洗いたいけど我慢! 衣類は洗濯槽の7割で
衣類が多いとお互いに絡み合い、しっかり洗えなくなってしまいます。そうすると、汚れが残ってニオイの発生源に。
■部屋干し用に開発された専用の洗剤をチョイス
部屋干しのために開発された洗剤は、生乾きや雑菌臭を解消する消臭力に優れた処方になっています。外干しのときには外干し用の洗剤を選び、室内で干すときは部屋干し専用の洗剤を使うのがポイント。
■柔軟剤の使用で水分を飛ばし、さらに速乾性を確保!
柔軟剤には水分を飛ばす性能があり、使用すると速乾性が期待できます。ニオイ対策には「すすぎ」のときにきれいな水道水を使うのがポイント(風呂の残り湯はNG)。
■洗濯終了のサインでスピーディーに干そう
濡れた洗濯物は時間がたつにつれ、菌が繁殖します。部屋干しの心得は「洗濯が終わったら素早く干す!」。洗濯物を入れっぱなしにしないことが重要。
■すでに臭い洗濯物のニオイを取るには…
ニオイがすでにひどいときは、洗濯前のひと工夫が効果的。ボウルにぬるま湯+洗剤で洗剤液を作り、洗濯機に入れる前につけ置きを。その後、そのままほかの衣類と洗いましょう。
■洗濯槽のクリーニングも忘れずに!
洗ったあとの洗濯物に黒いカスがついていることはありませんか? そんなとき、洗濯槽は洗剤や繊維の残りカスで汚れがいっぱい。塩素系では黒カビが溶け出るだけなので、酸素系(過炭酸ナトリウム)の漂白剤がおすすめです。水に溶けると炭酸ソーダと水・酸素に分解される素材なので安心して使えます。
※次ページは【干し方編】
【干し方編】
部屋で洗濯物を干すときは、いくつかのポイントがあります。間隔を置いて干したり、空気の流れをつくったり……。少し気を配るだけで部屋干しでもしっかり時短で乾き、ニオイの発生を防ぎます。
■衣類と衣類の間隔を広く確保!
角型・円型ハンガーを使うとき、長い衣類と短い衣類、厚手のものと薄手のもの、というように交互に干すことがポイント。できるだけ衣類の間隔をあけることで、その間にできたスペースに風が通り、乾きやすくなります。衣類が重ならないように気をつけて。
■部屋の中に空気の流れをつくろう
干した洗濯物に扇風機を当てて、風の流れをつくるのも有効な手段。洗濯物は風の流れに対して平行に干すと、干した衣類の間に風が通るのでより早く乾いてくれます。また、カーテンレールに干すよりも、鴨居などの壁際ではない場所に干すことで、さらに乾きやすくなります。
■部屋の湿気を除くことで乾燥の時間短縮!
湿った空気と乾燥した空気、これらを入れ替えるだけで部屋干しでもスピーディーに乾かすことができます。ドアを開けっ放しにしておく、換気扇・除湿器を使う、洗濯物の下に新聞紙などの乾いたものを敷く、などなど。効率的に湿った空気を取り除きましょう。
■洗濯直後の濡れた衣類に消臭スプレーをシュッ!
洗濯したばかりの濡れた状態の衣類に消臭除菌スプレーをかけることで、実はニオイの発生がさらに抑えられます。乾いた衣類ではなく“濡れた状態”で噴射することが重要なポイント。生乾きの衣類に潜む菌を、乾かす前にしっかり除去してニオイの発生を防ぎましょう。
※次ページは【アイテム別の干し方】
【アイテム別の干し方】
気持ちよく洋服を着るには、湿気を残さずにしっかり乾燥させること。そのためには、アイテム別の干し方をマスターすべし。スピード乾燥も可能です。
■パンツ・スカート
パンツやスカートは裏返しにしてから、円型ハンガーに合わせて筒状になるように干しましょう。ポケットや裏地、縫い目部分などの繊維の重なりを軽減させることで、乾きやすくなります。
■ワイシャツ
襟まわりの生地が重ならないように、ワイシャツの襟は立ててボタンをはずすことがポイント。ちなみにシャツの胸ポケットに洗濯ばさみを差し込んでおくと、隙間ができてより乾きやすくなります。
■靴下
靴下はペアで重ねてピッチで留めて干すと、生地が重なり乾きにくくなるので、1足ずつ干しましょう。はき口を上にしてピッチで留めると、口のゴムが伸びることもあるので、留めるときはつま先部分を。
■Tシャツ・厚手トップス
ハンガーを2本使えば、簡単に乾燥がスピードアップ! 前生地と後ろ生地が離れるように2本のハンガーを重ねて干すことで、そこに隙間が生まれ、スムーズに風が通るようになります。
■バスタオル
バスタオルやシーツなど、厚みのある長めの大物衣類は、ジグザグ留めでじゃばら干しにするのがおすすめ。角型ピンチハンガーを使うと、場所をとらないうえに短時間で干しあがります。
(イラスト/上田惣子)