金の持ち逃げ、愛人トラブルなど夫にダマされた妻も増えているという。
DNA鑑定や指紋・筆跡鑑定などを行う法科学鑑定研究所の古山翔平さんによれば、証拠を突き止めようとする女性たちも最近は増えているそうだ。
「週に4、5枚は夫の下着が送られてきます。洗濯しようとして、妙なシミがあることに気づいたから調べてほしい、と。下着の上から女性がキスしたとか、あるいは避妊具を使わずに性交渉をして、そのまま下着をはいたとすれば精液と女性の愛液が混じっている場合もあります。その場合、夫以外のDNAが証拠として出てくるわけです」
使用ずみコンドームやバイブレーターなどが送られてくることもある。
「バイブレーターを夫の車の中で見つけたが、奥さんが言うには、“私には使ってくれない”と。袋に4、5本まとめて入っていて、バイブが湿っていたのが印象的でした」(古山さん)
ほかにも、夫の衣服についた毛が、家では飼っていない犬猫の毛らしいとか、使用ずみのティッシュなどを調べてほしいと頼まれることもあるという。
「ただ、証拠品を送る場合は手で触れずに新品の割り箸などで扱い、そうっとジッパー付きのビニールに入れてください。手で触れると、余分なDNAがついてしまいます」(古山さん)
浮気調査といえば探偵だったが、今はそれに加えてDNAを用いるケースも少なくないそう。年代も20代から60代まで幅広い。
関係を継続するにせよ離婚するにせよ、「真実を知りたい」と思う女性が増えているのかもしれない。
(スタクレ)
取材・文/亀山早苗 ノンフィクション作家。男女、恋愛、性の問題等をテーマに執筆活動を行う。近著に不倫妻66人の告白本『妻たちのお菓子な恋』(主婦と生活社)ほか。