20150324 watanabe ken (8)

 ’13 年11月、気仙沼にオープンした『K-port』カフェ。

「靴を脱いで入店するスタイルなので、家に帰ってきたような気持ちになるんです。近くにフェリー乗り場の港があるので景色もよくて、地元の人にとっては、憩いの場って感じですよ。ご本人がいらっしゃるときは、ちょっとした騒ぎになって、お店に人が押し寄せています」(客のひとり)

 このカフェのオーナーは俳優の渡辺謙だ。

渡辺謙 k-port
エンターテイメント基地をイメージしたという『K-port』の外観

「地元の人や店を訪れた人に"心の港をプレゼントしたい"という思いでつけた店の名前だそうです。Kというのは"気仙沼""謙""絆""心"などの意味が含まれているそうですよ。大震災の発生をアメリカからの帰国途中で知った謙さんは、"何かやらなきゃ!"と心に決めたそうで、このカフェも支援のひとつとして始めたんです。ここでは、子どもたちへの本の読み聞かせや、地方から来たボランティアと気仙沼の人との交流会などのイベントも開催しています」(ワイドショースタッフ)

 お店は地元でも評判のようで、記者が訪れたときも満席だった。

「東京のカフェならわかるんですが、この地域周辺では値段の設定がやや高めです。それでも周りのお店はけっこう空いていても、謙さんのお店だけはいつもお客さんがいっぱいですよ。地元の方はもちろんですが、観光客のほうが多い印象です」(近くの飲食店店主)

 看板メニューは地元の新鮮な魚介を盛り込んだという、まかない丼(1000円)やフレンチの巨匠・三國清三監修の焼きカレー(1200円)など。さらに、このお店オリジナルのロゴが入ったTシャツ(2000円)やトートバッグ(1600円)なども販売している。そして、こんなことまでも。

「運がいいと、謙さんがウエーターになってコーヒーを運んでくれるんです。それと、謙さんからお店に直筆FAXが届くんですよ。お店に行けない日は、ほぼ毎日FAXしているそうで、相当な量がたまっています。FAXは何冊ものクリアファイルにまとめてあって、自由に閲覧もできます。FAXに書いてある内容は、"渡辺のつぶやき"とうものが多いですが、それに対して、《アナログツイッターって何だかお手紙みたいで良いですね》という、南果歩さんからの微笑ましいFAXもありました」(前出の客)

渡辺謙
仕事で海外に滞在時も気仙沼へ愛のメッセージを

 店内に飾ってある気仙沼の人たちの写真のなかには、大漁旗の前に写る渡辺と南のツーショットもある。

 そして、こんなエピソードも。

「果歩さんも謙さんと頻繁に気仙沼を訪れています。その際、果歩さんは地元の女性たちと本音で話をする場として『気仙沼女子会』なるものを開いたりもしています。復興支援に尽力する謙さんを見て、"私も同じ気持ち"と思っての行動なんじゃないでしょうか」(前出・ワイドショースタッフ)

 心強い味方はほかにもいるようで、

「このカフェの従業員は気仙沼出身者ですが、店長はこの店の開店を機に東京から気仙沼へ移住した人なんです。震災後、気仙沼での復興活動を続けたいと考えながら、自腹で現地へ通っていた。そこで出会った地元の人たちとの縁から、この店に携わるようになったそうです」(地方のテレビ局関係者)