前所属事務所から約2億円の損害賠償を請求されている美川憲一。
「もともと一緒にお仕事をしていた間柄。判決よりも話し合いをして、何らかの可能性を探れないのか」
5月21日には第3回口頭弁論が東京地裁で行われ、裁判長から冒頭のように和解勧告が出されたのだが……。
「被告である美川サイドは前事務所から持ち出した衣装や譜面などは返却することを提案したのですが、金銭的な支払いはいっさい、拒んだのです。当然、原告側もそれでは話し合いにならないということで、双方ともに和解案は拒否しました」(傍聴したスポーツ紙記者)
今回の口頭弁論で裁判は結審。あとは7月16日に判決が言い渡されるだけとなった。
「大方の見方として、美川さんは判決前に和解への話し合いに応じるのではないかと思われていました。現に’01 年には、当時の後援会長に金銭トラブルで訴えられたときも、美川さんが解決金を支払うことで和解しています。もしも敗訴になったら、失うものは大きいですからね」(前出・スポーツ紙記者)
‘12 年に突如として起こった事務所独立騒動。当初は話し合いで収束に向かったかと思われたが、結果的には裁判ざたという最悪の展開を繰り広げている。
「やはり、裁判は美川さんの仕事に影を落としています。“芸能界のご意見番”としてワイドショーやイベントに引っ張りだこでしたが、それも自分が被告ということで敬遠されるようになってしまった。また、このような金銭問題を嫌うNHKには、ほとんど呼ばれなくなってしまいましたね」(芸能レポーター)
前事務所が裁判所へ提出した資料によると、辞める前までの10年間で美川への1年間のギャラ支払額の最高が’04 年の3億2593万円。だが、紅白落選の翌年(‘11 年)は1億3824万円と3分の1近くに激減しているのだ。
「今はテレビなどの出番が減って、’11 年よりも収入は下がっているのではないでしょうか。’12 年には、地方税の滞納で自宅マンションを差し押さえられたと『女性セブン』に報じられたりもしましたね」(前出・芸能レポーター)
美川といえば、豪華衣装とカジノ好きといったイメージが強い。だが、羽振りがよかったのは昔の話ということなのだろうか。
「今、美川さんは事務所が入っているマンションを3000万円で手放そうとしているみたいだけど、築40年もたっているし、なかなか買い手が見つからないみたい。だから、和解したくても金銭的に余裕がないんじゃないかな。まあ、お金に厳しい美川さんだから、余裕があったとしても、憎き前社長に1円も渡さないかもしれないけどね」(芸能プロ関係者)
そこで、現在の所属事務所に美川の経済状況について聞いてみると、
「仕事のオファーは変わらず来ていますが、今はお笑い系が多いので、出る番組を選んでいるだけです。別にお金に困っているわけではありませんし、マンションを売却するという話もありません」
とのことだった。だが、都内に所有している5億円といわれる豪邸と自宅マンションの不動産登記を見ると、それぞれ’15 年4月6日付で1億5000万円ずつの抵当が設定されている。