ウィリアム王子 雅子さま
ジョージ王子を出産したキャサリン妃に付き添い病院を出るウィリアム王子(’13年7月)

「2月26日に来日する英王室のウィリアム王子は、皇太子ご夫妻との食事会や接見も検討されているようです」

 そう明かすのは、東宮職関係者。4月に第2子の出産を予定する妻のキャサリン妃(33)と1歳半の長男・ジョージ王子は同行せず、3月1日まで日本に滞在する王子。東京都内などを視察し、東日本大震災で被災した福島県も訪問する予定になっている。

「雅子さまにとってウィリアム王子は、親交のあった故・ダイアナ元妃が大事に育ててきた長男なので、会いたいお気持ちが強いのではないでしょうか。そもそも皇太子ご夫妻は、東日本大震災で、’11 年4月の王子夫妻の結婚式には出席できませんでした。改めて祝福のメッセージなどを差し上げるのではないでしょうか」(前出の渡辺さん)

 もともと、日本の皇室と親密な関係にある英王室。天皇陛下(81)は、心臓の冠動脈バイパス手術をしてから3か月しかたっていない’12年5月に、エリザベス女王(88)の在位60周年記念式典にも出席されている。

「雅子さまがダイアナ元妃にお会いになったのは、’95 年2月のことで、皇太子さまとのご成婚から2年もたっていない時期でした」

 そう振り返るのは、ベテランの皇室記者。

「ダイアナ元妃は計3度、来日しています。3回目の来日は、福祉関係の仕事を目的とする訪問で、合間を縫っての雅子さまとの初対面でした。この時、おふたりは示し合わせたように、襟元に黒いベルベットをあしらったロイヤル・ブルーのスーツをお召しで、話題になったものです」(同・記者)

 しかし、このときすでに夫のチャールズ皇太子の不倫に悩み続けていたダイアナ元妃は、翌’96 年に離婚。’97 年8月にはパリで自動車事故にあい、ウィリアムとヘンリー(30)のふたりの王子を残し36歳の若さで亡くなった。

「その年の9月に行われたダイアナ元妃の国民葬への参列の打診が英国側から皇太子ご夫妻にありました。しかし、雅子さまの母方の祖母が亡くなった直後で喪中だったことや、諸外国の王室の参列状況を検討した結果などから、政府が辞退しました。皇室の海外訪問は政府の方針に従わざるをえませんが、雅子さまはかなり残念な思いをされたのではないでしょうか」(別の宮内庁関係者)

 雅子さまは同年12月のお誕生日会見で、沈痛な面持ちで元妃の死を悼まれた。

「イギリスにはたいへん懐かしいよい思い出がたくさんございますので、ご葬儀の日には、そのようなロンドンやイギリス各地の風景などを重ね合わせて思い出して、悲しい気持ちがいたしました」

 そして、ふたりの王子を気遣うお言葉も。

「遺されたおふたりの王子様方がこの大きな悲しみをお乗り越えになって、そして、お健やかにご成長なさいますことをお祈りしたいと思います」

 ある外務省関係者が、雅子さまとダイアナ元妃の最初で最後の懇談についてこんな打ち明け話をする。

「雅子さまとダイアナ元妃は皇太子さまを交え通訳なしで30分ほどでしたが、大いに盛り上がったそうです。皇太子さまと雅子さまは、オックスフォード大学時代のアルバムも持ち寄り、最後は皇族や王族のあり方にまで熱心なやりとりが行われたそうです」

 そして最後に、雅子さまとダイアナ元妃はこんな言葉を交わされたという。

「近い将来に、かならず再会を――」

 その約束からくしくも、ちょうど20年。成長した王子に、雅子さまはどんなお言葉をかけるのだろうか。