11月1日に開催された学習院女子中・高等科の文化祭「八重桜祭」。皇太子ご夫妻の長女・愛子さまは、同文化祭においてクラスの出し物『ブタ恋。』の受付係を担当された。ご夫妻は、当日の午前10時半から学校に入り、熱心にその様子を見学されたという。

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オレンジ色のスーツで茶会に参加された雅子さま(右)

 この3日後のこと、皇太子妃雅子さまは大切な公務に臨まれた─。

「11月4日に皇居で開かれた、文化勲章受章者と文化功労者を招いた茶会に、雅子さまは3年連続で出席されました。今回、特筆すべきは雅子さま出席の事前発表があったということですね」(宮内庁関係者)

 ノーベル医学・生理学賞受賞が決まった大村智さんや、脚本家の橋田壽賀子さん、女優の黒柳徹子さんらが出席した今年の茶会。

「毎年この茶会は招待者が各テーブルに分かれ、両陛下や皇族方が約15分ごとに、席を移動しながら全員とじっくり懇談される形で、事前の準備が特に必要です。療養中の雅子さまにとっては、決して負担の少ない公務ではありません」(宮内庁担当記者)

 この茶会への雅子さまのご出席は3年連続で、2年前は10年ぶりに参加したことで話題になったが、

「先日の鹿児島訪問は、出発1週間前にお出ましの可能性が発表され、正式に決まったのが前日だったように、ご体調に波のある雅子さまは、事前に出欠を明らかにすることは難しい状況です。

 そんななか、ハードなお出ましに前もって出席の発表があったということは、雅子さまの体調はかなり回復して、強い意向があったものと思われます」(同・記者)

 皇室を長年取材するジャーナリストで、文化学園大学客員教授の渡辺みどりさんは、こんな見方をする。

「今回は秋篠宮ご夫妻がブラジル訪問中で出席できず、ご高齢の両陛下と皇太子さま、初参加の眞子さまだけという状況だったので、皇太子妃として奮起されたのではないでしょうか。

 雅子さまの回復ぶりと意気込みがうかがえると思います」

 渡辺さんは、雅子さまの今回の「ファッション」にも注目する。

「雅子さまがお召しになっていたオレンジ色の帽子とスーツは、一昨年、10年ぶりに『全国障害者スポーツ大会』に出席したときと、昨年のオランダ国王夫妻の歓迎式典のときと同じものだと思います。

 雅子さまにとっての“勝負服”になっているのかもしれませんね」

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オランダ国王夫妻の歓迎式典でもオレンジのスーツ姿で('14年10月)

 特に、昨年10月にアレクサンダー国王夫妻が国賓として来日した際、雅子さまは歓迎式典には5年半ぶり、宮中晩餐会には11年ぶりのご参加となったので、“縁起”をかつがれたのかもしれない。

 ある皇室関係者は、こんなエピソードも明かす。

「この茶会で女性皇族は和服でそろえているなか、雅子さまだけ洋装です。

 これは、和装では負担になる雅子さまが事前に、美智子さまにおうかがいをたてたうえで、お許しを得ているそうです。それだけ雅子さまは、前向きに公務に取り組まれようとしているのです」

 東宮職関係者も、雅子さまの「意欲」についてこう話す。

「先日の東宮大夫会見でも、皇太子さまの地方公務が天皇陛下に比べて短すぎるのでは、という厳しい質問が出ましたが、そうした日程も雅子さまが参加されたときのことを想定してだと思います。

 お出まし先で配られる取材要綱の席順などには、雅子さまもいらっしゃることが前提で、『妃殿下』と書かれていることもあります」

 12年前に「長期療養」に入られた雅子さまは、ご体調に波があるとして、お出まし予定だった公務が土壇場でキャンセルになる“ドタキャン”が増え、批判された時期もあった。

「近年は慎重に見極めているのか、ドタキャンは減り、事前発表はせず、当日に急きょ出席する傾向が増えていますが、今年の茶会は、その“ドタ出”も解消するきっかけになったかもしれません」(同・関係者)