視聴率的に苦戦する作品が多いドラマ業界。そこでビデオリサーチ社で平均視聴率を調査。年間を通してのドラマ視聴率を週刊女性PRIME編集部で独自にまとめて、ランキングを作成した(関東地区調べ。対象は19時~23時台スタートの作品)。
年間トップに輝いたのは、最終回の視聴率が22.3%。今年のドラマ業界で話題を独占した『下町ロケット』(TBS系)の18.6%。5位の『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)、11位の『ようこそ、わが家へ』(フジテレビ系)と、池井戸潤原作のドラマが上位に食い込んだ。
ドラマ評論家の北川昌弘氏も『下町ロケット』をこう絶賛する。
「『下町ロケット』のロケット編は、理想に近いドラマだったと思います。変に都合の良い悪人が出てこない。敵対するライバルは出てくるけど、敵側にもきちんと事情がある。また、主人公以外にもキーになる人が多く、感情移入できるのも良かったですね」
社会的ブームを起こし、最終回の視聴率は42.2%を記録した『半沢直樹』に視聴率こそ遠く及ばなかったものの、作品としては『下町』が上と語る。
「1人の主人公が活躍する訳ではなく、1つ1つの問題を解決するのが弁護士だったり、経理部長だったりする。そこが『半沢直樹』にはなかった部分だと思います。『半沢』はキャッチーなフレーズや分かりやすさで社会的ブームになりましたが、ドラマの作りとしては『下町』のほうが上だと思いますよ」(北川氏)
2位、3位には人気シリーズ『相棒』が。4位は佐藤健主演の『天皇の料理番』、5位は木村拓哉が初の父親役を演じて話題を集めた『アイムホーム』。平均視聴率が15%を超えたのは上位3作品のみ。ベスト10内にヒットドラマの代名詞だった月9が1本も入らないなど、数字的には少々物足りない結果となった。
ベスト20の内訳は冬期5作品、春期5作品、夏期3作品、秋期7作品で、『下町』含む秋クールは比較的豊作だったといえそうだ。
1位 下町ロケット(TBS系) 18.6% 秋期
2位 相棒13(テレビ朝日系) 17.9% 冬期
3位 相棒14(テレビ朝日系) 15.4% 秋期
4位 天皇の料理番(TBS系) 14.7% 春期
5位 アイムホーム(テレビ朝日系) 14.6% 春期
6位 花咲舞が黙ってない(日本テレビ系) 14.4% 夏期
7位 DOCTORS3(テレビ朝日系) 14.3% 冬期
8位 〇〇妻(日本テレビ系) 14.2% 冬期
9位 銭の戦争(フジテレビ系) 13.2% 冬期
10位 Dr.倫太郎(日本テレビ系) 12.7% 春期
11位 ようこそ、わが家へ(フジテレビ系) 12.5% 春期
12位 デート(フジテレビ系) 12.4% 冬期
13位 偽装の夫婦(日本テレビ系)12.1% 秋期
14位 警視庁捜査一課9係(テレビ朝日系) 11.8% 春期
15位 5→9(フジテレビ系) 11.7% 秋期
16位 デスノート(日本テレビ系) 11.5% 夏期
17位 コウノドリ(TBS系) 11.4% 秋期
18位 科捜研の女(テレビ朝日系) 11% 秋期
19位 恋仲(フジテレビ系) 10.7% 夏期
20位 遺産争族(テレビ朝日系) 10.6% 秋期