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 台湾地震を引き起こしたフィリピン海プレートの活発な動きは、鹿児島・桜島で2月5日と8日に爆発的噴火を招いた。

 立命館大学・歴史都市防災研究所の高橋学教授は昨年の『週刊女性』6月16日号で「九州は連発噴火する」と予測し、ズバリ的中させた実績がある。

 昨春、多くのメディアや専門家が神奈川・箱根山の火山活動に注目する中、「箱根よりも九州が危ない」と言い切っていた。

 結果をみれば、九州では口永良部島(鹿児島)、桜島、阿蘇山(熊本)と噴火が続き、箱根山はあれほど騒がれたのがウソのように沈黙。気象庁は昨年11月下旬、ついに噴火警戒レベルを最低の「1」に引き下げた。

 高橋教授は噴火活動のほかに、最近起きた2つのエリアの地震に注目している。いずれもフィリピン海プレートの活動が影響しているという。

 まずは、兵庫県南西部で1月7日から11日にかけて深さ10キロメートルで4回発生したM2.3~3.4の地震。

「阪神・淡路大震災から21年目を迎える直前の異変でした。兵庫・加古川市から岡山・津山市まで山崎断層が走っていて、断層に沿うかたちで高速道路(中国自動車道)が走っています。南海トラフ地震が切迫しているエリアですから、前兆かもしれません」

 高橋教授の分析によると、大地震が起きる前には必ず前兆となる地震が発生している。前触れもなしに、いきなりドンとくることはないという。

「政府は30年以内に南海トラフ地震が発生するとしていますが、私は10年以内に起きるとみています。兵庫はきわめて怖い状況といえます」

 もうひとつは、昨年12月26日に多摩川河口の先の東京湾央で発生した地震。午後10時ごろからわずか1時間強の間に、震源の深さ20キロメートルでM2.7~3.4の地震が5回連続した。

「これまでノーマークだったポイントです。しかも5連続。1923年以降のM1以上の全地震データを分析すると、過去にほとんど地震が起きていないところで集中的にM2.5~3.5規模の地震が起きた場合、おおよそ2か月後に大地震がくることがよくあるんです」

 気象庁のデータによると、正確な震源地は東京湾央の神奈川寄り。千葉・木更津市と神奈川・川崎市を結ぶ東京湾アクアラインのやや北側だ。

「2月下旬から3月初めにかけて同じポイントでM1クラスの地震が発生した場合、その直後から2日以内にM6.5以上の地震が起きる可能性が高い。M7以上の地震がきても不思議ではありません」