視聴率絶好調の『とと姉ちゃん』で、筋金入りの“植物オタク”の帝大生・星野竹蔵を演じている坂口健太郎。常子との出会い&初登場のシーンでも、カメラにお尻を向け、ひたすら地面を掘り起こしていた。
「竹蔵は変なやつですよ(笑)。僕自身も“不思議で奇妙な男だな”と思いながらやっています」
坂口本人に“変わっているけど、何か気になる”星野の魅力を語ってもらった。
「ひとつのことに対する愛が強すぎて、彼の場合は植物ですけど、自分の興味のあることを見つけると、わき目も振らずに突っ走ってしまう。僕は演じていてすごく面白いのですが、周囲からは“これを演じているのが坂口くんだとは、たぶん気づかれないよね”と言われています」
“塩顔イケメン”として注目を集めているのに、気づかれないなんて寂しくないのだろうか。
「いや、僕的には気づかれないくらいのほうがいいかな、と思っていますけど(笑)」
星野みたいに、のめり込めるものはある?
「僕って、そこまで物や人に対する熱量が出てこないんですよ……。だから、星野を演じてこういう気持ちの出し方ってあるんだな、と学ばせてもらいました。彼の持っている熱量はすごく素敵だな、と思ったので、これから先、夢中になれる趣味とか出てきたら、星野のようにわれを忘れて没頭したいと思いましたね」
このドラマのテーマは、“まいにちの中に、宝石がある”だけど、自分が日常生活で“宝石”だと思うことは?
「実は僕、最近性格が変わったんですよ(笑)。いろいろな作品をやらせていただいたりして、自分の時間がなくなってきたときに友達と食事をしたらすごく幸せを感じて。今までは家族や友達と食事をするなんて、普通のことだったんですけど、ご飯を食べている瞬間に、ふと“なんて今、自分は幸せなんだろう”って」
これまでは、単独行動が好きで“ネクラ”なほうだったかもしれないという坂口。
「家に帰って、ひとりで映画を見たり本を読んだりしていればいいやと思っていて。でも、忙しくなってきてから、家族だったり友達と、何も意識しないでいい時間を過ごすのは大事なことだな、と思うようになりました。それが僕の“宝石”かな」
気になるのは常子と星野のこれから。“月がきれいですね”と、無意識(!?)の口説き文句も飛び出したが。
「植物に対しての愛しかなかった星野は、ピュアで恋愛初心者(笑)。坂口健太郎として客観的に見て、このふたりがくっついてほしいなと思っていますけど。どうなるんでしょうね」