母親たちに衝撃を与えた北関東の連続母親自殺事件は、4月で発生から1年。ママ友が“ブラックママ友”へと変貌し、LINEなどによるいじめから2人が命を絶つという痛ましい結末に。
そこで、明日はわが身に降りかかるかもしれない、本当にあった「ブラックママ友」地獄エピソードを紹介。
■シングル仲間からの妬みや嫉妬がエスカレート
(Yさん39歳・埼玉県・サービス業)
「比較的経済力のある今の夫と再婚した途端、かつて同じ母子家庭仲間だったママ友から嫌がらせを受けるようになりました(※)。集まりに呼ばれなくなり、たまに食事に誘われたかと思えば“私たちと違って余裕あるもんね”と強制的に奢らされる始末。
さらに妊娠がわかると“いいトシしてよくやるわね”と言われ、“妊娠は病気じゃないんだから”と炎天下に廃品回収や旗当番にも駆り出されました。その結果、熱中症になりかけてお医者さんに怒られる羽目に。
かと思えば、突然わが家にやって来て、わざと私の目の前でタバコをスパスパ吸い、“また買えばいいでしょ”と食材などを勝手に持ち帰るように。度重なる嫌がらせにストレスはマックス。
そのせいか妊娠高血圧症で入院騒ぎも起こしました。無事に赤ちゃんが生まれた時は心の底からホッとしましたね。女は怖いと思いました」
※トラブルのポイントをCHECK
特にシングルマザーの場合は経済的弱者が多いので仲間が突然、裕福な結婚生活を手に入れれば反感を抱くなというほうが無理。
仲間はずれにするという程度なら心情も理解できなくもないですが、ここまでくると立派ないじめです。それもかなり悪質なレベル。付き合いを断ち、気持ちを切り替えて新しい人間関係を築くことが得策です。
■子ども同士のささいないさかいから仲間はずれに
(Nさん31歳・神奈川県・主婦)
「きっかけは子ども同士の小さなトラブル。ウチの子のおもちゃをお友達のAくんが隠してしまったのです。私がAくんに“なぜそういうことしたの? ダメよ”と注意すると、Aくんのママから猛烈な反撃にあいました(※)。
さらに彼女の周囲のママたちも彼女に同調。それ以来、私と息子は幼稚園でも孤立状態。子どもも巻き添えになり、耐えられなくなった私は頭を下げて謝罪しました。しかし、和解どころかますます険悪な関係に。
今では心療内科に通っています。おもちゃを隠された被害者のはずの私たち親子が、なぜこんな目に?
小さいうちは子ども同士のケンカなんてよくあることだし、よかれと思って注意したのに。こんな思いをするなら、もうママ友なんて、この先いらないと思ってしまいます」
※トラブルのポイントをCHECK
Aくんはよそのママに注意されたことでショックを受け、それがAくんのママの怒りを買ったのでは。母親にとって子は分身ですから、攻撃されたと思えば警戒するのは当然。まずはAくんと打ち解けて信頼関係を取り戻すことですが、無理ならグループを抜ける決断も必要。
<お話しを伺った人>
諏内えみさん:マナースクール「ライビウム」代表、All About暮らしのマナーガイド。映画やドラマでの有名女優のエレガント所作指導をはじめ、『あさイチ』などメディア出演も多数。
清水芽々さん:フリーライター。女性問題・家族問題を中心に執筆活動を続け、そこから得た濃密な情報をもとに発信する原稿はわかりやすいと定評がある。