「炒め野菜に発がん性物質のリスクあり」という最新研究が内閣府より発表された。実は、栄養たっぷりの野菜であっても、調理法次第で毒にもクスリにも変わってしまう。
「以前、銀行で栄養学の講演をしたとき、従業員のみなさんが口をそろえて“月末の多忙期になるとまぶたがピクピクする”と言いました(苦笑)。これは、マグネシウム不足のサイン」(管理栄養士の中沢るみ先生)
マグネシウムは別名“天然の精神安定剤”と言われ、ストレスを感じると身体の外にどんどん出ていってしまう。放置すれば、足がつるようになり、やがて急性心筋梗塞などのリスクも高まるという。
“処方箋”として食べておきたいのは?
「マグネシウムとカルシウムがバランスよく入ったごまです。消化吸収力が弱い欠点があるため、いりごまより、すりごまを食べたほうがいい。ただ、数か月の間、食べきれずに放置していたすりごまは逆効果。ごまの油は酸化しやすく、身体のサビにつながります。いりごまを買ってきて、食べる直前にすってください」(中沢先生)
ちなみに冒頭の銀行では、お弁当にごまをかける習慣をつけたところ、見事に症状が改善したとか。
瞬きをせずに10秒間、目をあけてみて、きついと感じた人は要注意。
「目の粘膜を強くする働きがあるビタミンAが不足すると、真っ先に目が乾いてしまいます。にんじんやほうれん草など色の濃い野菜を食べて補給してください。また、ビタミンAは内臓にも多く含まれます。レバーはもちろん、季節柄、ワタごと食べられるホタルイカもおすすめです」(中沢先生)
目のほか、鼻やのどの粘膜にも関わるビタミンA不足は、風邪のひきやすさにもつながってしまう。
「風邪は症状によって効くビタミンが違います。予防にはウイルスの侵入を防ぐビタミンA。ひき始めは白血球のパワーアップを促すビタミンC、こじらせたら免疫力を高めるビタミンEですね。風邪をひきやすい人は、3つまとめて摂取できるビタミンエースのかぼちゃを味方につけて」(中沢先生)