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 「炒め野菜に発がん性物質のリスクあり」という最新研究が内閣府より発表された。実は、栄養たっぷりの野菜であっても、調理法次第で毒にもクスリにも変わってしまう。

 鉄分不足で起こる病といえば貧血のイメージが強いが、これは症状がかなり進行している状態。その前段階のサインがあくびだ。

「鉄分がもとになるヘモグロビン(赤血球)は、酸素を全身に送り届ける役割を果たします。鉄分が不足すると、真っ先に酸欠状態になった脳が指令を出し、あくびをして酸素を体内に取り込もうとします」(管理栄養士の中沢るみ先生)

 また、階段を上るだけで息切れ、集中力が続かないなども、酸素が全身に届いていないサイン。

「ひじきやほうれん草などに含まれる植物性の鉄分は吸収率が低いので、動物性の鉄分で吸収率が高いマグロやカツオなど赤身の魚やアサリがおすすめ。日持ちがして、安価なツナ缶でも効果はあるんですよ」(中沢先生)

 ツナサンド、ツナトースト、ツナマヨおにぎりなどアレンジ料理を楽しめば、貧血知らず、あくび知らずの身体を実感できるだろう。

 加齢により、枕の跡が消えない……という人も多いだろうが、これはビタミンCとタンパク質不足が原因。

「肌のハリを保つコラーゲンは、ビタミンCとタンパク質を組み合わせることで生成されます。コラーゲンは、3本の線維が鎖状についていて、肌の弾力につながりますが不足すると鎖が伸びきってひも状に垂れ下がる。すると、枕の跡などが消えずに残るんです」(中沢先生)

 肌のハリ不足は年齢のせいだけではない、と中沢先生。それを裏づける実験データがあるという。

「当時12歳だった息子に協力してもらい、ビタミンCを極力とらない食事を2週間続けたところ、肌年齢の測定器で63歳に! コラーゲンが伸びきると毛細血管が皮膚から透けて、頬が赤くなる症状も出ます」

 実は、コラーゲンは血管の大事な栄養素でもあり、弾力が失われると、プチッと簡単に破れてしまう。脳で起これば、くも膜下出血や脳出血などの大惨事にもつながりかねない。

「タンパク質とビタミンCが同時にとれてコラーゲンが補給できるメニューは、刺身に大根のケンや大葉、焼き魚に大根おろし、焼き肉にサンチュなど。今の季節はビタミンCが豊富ないちごを牛乳やヨーグルトと食べるのもいいですね」(中沢先生)