スマホひとつで簡単に、不用品を売りに出せるフリマアプリが大流行中。さらに昔からある中古買い取りもサービスが多様化し、気軽に利用しやすくなっている。実は今こそ、家にいながら不用品を売って、おこづかい稼ぎができるチャンス。
■中古は“後ろめたい”から“賢い選択”に
近ごろ街で『貴金属やブランド品、買い取ります』なんて看板を目にする人も多いのでは。実は今、中古買い取り市場、リユース市場は急拡大している。
「2008年のリーマンショックで家計が急激に落ち込んだこと、若い世代の所得の伸び悩みなどが背景にあり、中古買い取り、個人間取引が活発になっているんですよ」(リサイクル通信編集長の瀬川さん)
一方で’09 年ごろから金価格が急騰、「金製品、買い取ります」といった買い取り店舗が増え、家に眠っていた宝飾品や金製品を現金化するチャンスが増えたそう。
「バブルを経験した40代~シニア世代は、目利きでよい物が家に眠っているんです。こうしたお宝を売ったお金を、好きなものや旅行に使うのが、今や“賢い選択”として定着しつつあります」(瀬川さん)
さらに、フリマアプリの人気について、ネットオークションガイドの川崎さちえさんは、こう話す。
「スマホの普及が大きいですね。売りたいものを撮影してすぐ出品できる。ネットオークションよりも多くの人が利用できるようになりました」
きっかけは衣替えでも、家の掃除でもいいという。
「フリマアプリではこんなの買い手がつくの? というものでも売れたりします。興味があるならまずは買うことから始めて慣れてみて」(川崎さん)
こうした中古買い取り&フリマアプリの浸透により、リユース市場は、今後さらに2兆円規模まで成長していく見通しだ。
■中古市場ではこんなものが取引されている
中古で扱われる品物といえば、本やDVDなどがおなじみだが、最近では家具や家電、携帯・スマホなども大きな市場に。
身近な「BOOK・OFF」、「大黒屋」といった企業だけでなく、ネット系などの新しい企業も次々と参入、カメラや車、車用品、スポーツ、おもちゃや模型など、消費者の「買い取ってほしい」というニーズに応え、取扱商品の幅も広くなっている。
■買い取られた商品は海外へ輸出されることも
中古買い取りで気になるのは、「買い取った商品って、どうなっているの?」という素朴なギモン。
「プロによりメンテナンスされて、日本国内で再び流通することも。プロ同士の古物商オークションで取引されることもあります。国内で買い手がつかないものは、海外へ輸出されます。日本で使われていたものは、状態がよく、“ユーズドインジャパン”と好評です」(瀬川さん)
■プロフィールを読みまめに返信する
「フリマアプリは写真点数も決まっていて、操作も楽チン。ツイッターやフェイスブックをしている人なら、やらないとソンですよ」(川崎さん)
ただ、いきなりモノを売るのが不安という人は、気に入ったモノを買ってみて流れをつかむといいそう。
「トラブルを避けるためには、プロフィールをよく読み、きちんと返信すること」
これだけで、大半のトラブルは避けられるという。高く売るコツは季節ものをセットで、なるべくよい状態で出品すること。
「フリマの取引は心理戦。相手の気持ちを考えることが大切です」(川崎さん)
■ネットオークションとの違いは?
売り手が価格を決定でき、売り上げが運営会社から振り込まれるフリマアプリに対し、ネットオークションは買い手が競争するため、売上金額が想像を超えることも。オークションは個人間の決済方法もある。
■トラブルを避けるには?
やりとりに際しては、きちんとプロフィールを読み、ていねいな言葉遣いで、スピーディーに対応すれば、ほぼ問題ナシ。運営会社もどのようなやりとりが行われているかを必要に応じて確認している。
■代金はきちんと支払われる?
売り上げは運営会社から振り込まれるので、購入者への入金催促や確認などの不安は無用。ただし、所定の振込手数料がかかるほか、申請から入金まで時間がかかるので、その点は留意したい。
■住所などの個人情報は大丈夫?
運営会社と運送会社が協力し、売る側/買う側の住所を隠しての発送が可能なので、住所などの個人情報が漏れる心配はない。ただ、商品を撮影する際には情報漏洩がないかどうか注意して。