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 総務省が5月5日の『こどもの日』にちなんで、15歳未満の子どもの数を推計1605万人と発表。一方で『一般社団法人ペットフード協会』によると、全国の犬と猫のペット数は約1979万頭。いまや日本では、ペットが子どもの数を上回る。新しく迎え入れる家族の一員ならば、それ相応の“生活費”がかかるのは当たり前。

 では、待望のワンちゃん、ネコちゃんを家族の一員として迎え入れてから、日々必ずかかるお金とは?

「犬と猫に毎日かかる費用は、エサ代とおしっこシートなどのトイレ用品代です。ただし、こだわりはじめるとキリがなく、お金をかけようと思ったらいくらでもかけられます」(『コジマ』西篠崎店の店長・中本創さん)

 1か月に最低限かかる費用は、犬の場合どれくらい?

「小型犬は最低4000円、大型犬なら最低7000円はかかると考えてください」(中本さん)

 犬種や大きさによって、毎月かかる費用が異なる。また、エサはオーガニックなどの質にこだわると高額になっていく。

 犬の場合、長毛犬は毛が抜けるので、トリミングを定期的に行わなくてはならない。

「シャンプー&カットは、当社の会員様の場合は3700円から、一般のお客様では5200円からです。カット集を持参して“こんな感じで”と指定をされる、ワンちゃんのスタイルにこだわる飼い主さんも少なくありません」(中本さん)

 ファッションにこだわる飼い主は、洋服代につぎ込む。

「夏にはペット用の浴衣があり、雨の日用のレインコート、お正月向けに着物もあります。最近は着ぐるみも人気です」(中本さん)

 洋服に加え、はずせないおしゃれアイテムは首輪。

「材質によって1000円台から1万円以上する高級な首輪まで幅広いですよ」(中本さん)

 ペット用のオモチャやおやつも、飼い主によってこだわりが反映できるアイテム。

「おじいちゃんやおばあちゃんが、ついつい孫にいろいろと買い与えてしまうような感覚ですね(笑)」(中本さん)

 おやつは与えなくても成長に問題はないが、しつけのご褒美にするなど、人間とペットとのコミュニケーション・ツールになるとか。

 一方、猫は犬に比べると、トリミングがないぶん、多少経費を抑えられる。

「猫に1か月でかかる費用は、最低3000~4000円ほどです」(中本さん)

 犬と猫で共通してかかる費用は、ペットのホテル代。ペット連れ不可の場所へ飼い主が泊まりがけで行くときなどに必要となる。泊まりがけではない買い物や外食などの場合は一時預かりを利用する。

「当社の場合、ペットホテルは1泊2日が会員様で3020円から。一時預かりは1時間当たり会員様で300円から。ペットの体重によって金額が変わってきます」(中本さん)  犬も猫も高齢になるほど、日々の費用はかさんでくる。

「老犬・老猫向けのフードは、どんどん対象年齢が上がっており、年齢に応じて種類が増えてきています」(中本さん)

 人間と同様、高齢になると病気にかかりやすくなり、そのために療養食になると普通食の倍以上の値段になる。

■事前におおよその費用を知っておく

 かわいいペットにはついついお金をかけたくなるけど、現実を考えると節約もしなくてはならない。そのコツは?

「優先順位をつけておきましょう。ごはんやトイレ用品、治療費ははずせません。洋服やトリミングなど、装飾や娯楽に近いものは“上乗せ”として考えましょう」(ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さん)

 あらかじめ予算を決めておき、それ以上は使わない。かわいいアイテムも、必要なければガマンする。

 ペットを飼ってみたものの「こんなにお金がかかるとは……」ということにならないように、事前におおよその費用を知っておくことが大切なのだ。

「くれぐれも自分の老後資金をペットのために食いつぶさないように注意してください」(風呂内さん)

 具体的な節約方法は、

「まずは安めのペットフードから始めて様子を見ましょう。最初に高いものを与えると、安いものを食べなくなる可能性があります。安いもので問題がなければ、グレードを上げる必要はありません」(風呂内さん)

 日々かかるものについては、ネットの定期便割引を利用したり、量販店で値段を比べてから購入したりするのも賢い方法だ。

「例えば、食事用のおわんをペット専門店で購入すると割高ですが、100円ショップにも似たようなものがあります。代用品を見つけて工夫しましょう」(風呂内さん)

 ペットとの遊び方にも節約のコツがある。

「ドッグランは公的な運営で無料のところがありますので、そういったところもうまく利用しましょう」(風呂内さん)

 ペットを預けるときは、ホテルだと高くつくので、仲のよい犬友・猫友をつくっておき、頼れる人とお互いに預け合える関係を築いておくという手段もある。

 また、そもそもコストがかからないようなペットを飼うという選択肢も。

「エサ代がいちばんかからないのは小鳥ですね。1か月500円から1000円ぐらいで収まります」(中本さん)

 ウサギやフェレットも人気で、エサ代は月2500円ぐらいだとか。

「なかでもハムスターは、小さいお子さんが自分で世話をするのにも最適で、エサ代も月500円から1000円程度です」(中本さん)