通りでタクシーを止め、颯爽と乗り込む草刈正雄

 平均視聴率が17%を超え、波に乗っているNHK大河ドラマ『真田丸』。徳川家に立ち向かう主人公、真田幸村の父・真田昌幸役を演じるのが草刈正雄だ。

「物語の前半、真田一族に危機が訪れるたびに飄々としたキャラでその場を切り抜ける昌幸は、序盤における主役級の活躍。俳優デビューから42年たった今、その好演であらたに脚光を浴びています」(スポーツ紙記者)

 本業がこのとおり好調の彼だが、近年はバラエティー番組の親子共演でもおなじみ。

 4月に放送した『おしゃれイズム』(日本テレビ系)では長女の紅蘭と一緒にスタジオ出演。

「パーソナルトレーナーとして活躍する紅蘭さんは『真田丸』が始まってから草刈さんのことを“真田さん”と呼んでいるそうですよ。また番組後半では女優の次女・麻有さんから日ごろの感謝の気持ちを綴った手紙が読まれて、涙を流す一幕もありました」(テレビ誌ライター)

 幼いころに草刈にドラマの撮影現場に連れて行かれたのをきっかけに女優を目指したという麻有。自分と同じ仕事を選んだ次女をどうも放っておけないようで……

「ふたりは'07年に『0093女王陛下の草刈正雄』という映画で親子役での共演をしているのですが、そのとき草刈さんはあまり表だってアドバイスをしたりはしなかったんです。でも実は、彼女の演技を心配そうにずっと見つめていましたよ」(映画製作会社関係者)

 そんな父の思いもあってか、着実に活躍の場を広げている娘たち。そして今夏、麻有が主演を務める舞台『横浜グラフィティ』が7月26日から31日まで、都内の劇場で行われていた。

 娘の晴れ舞台を見るため、31日の千秋楽公演には草刈の姿があったという。

「ジーンズにキャップ、背中にアメリカの国旗がプリントされたTシャツといった若々しい出で立ちで、草刈さんが麻有さんと一緒に劇場に隣接するアイリッシュパブから出てきたときは、そこだけ外国かのようでした」(舞台を観劇した男性)

 親子水入らずで、積もる話でもしていたのだろうか。

「ふたりが出てくると、ファンの方が麻有さんにサインを求めにやってきました。少し離れた場所で彼女がサインに応じているのを優しい目で見守っていましたが、周りは全然気づいていないようでした。その後、草刈さんはタクシーを拾い、去っていきました」(前出・観劇した男性)

 同舞台にはほかに、勝野洋も出演している。実は草刈と勝野との間にはこんなエピソードが……。

「奥さんの大塚悦子さんと結婚するときに、プロポーズをなかなか言い出せずにいたところ、勝野さんが後押しをしてくれたんだそうです。

 結婚の証人にまでなってもらったと、雑誌の取材にも答えています。この日も楽屋で、そんな思い出話をしていたのではないでしょうか」(前出・スポーツ紙記者)

 勝野なくして娘たちは生まれてこなかったかもしれない。公演終わりの鳴りやまぬ拍手のなかで舞台に並んだ親友と娘。父の目にはさぞ誇らしく映ったことだろう。