日本選手団の大活躍で幕を閉じたリオ五輪。史上最多の41個のメダルを獲得したが、勢いそのままにパラリンピックも開幕している。そんな現地の状況を伝えるのは、風間俊介。同じジャニーズ事務所の三宅健も、メインパーソナリティーとして競技を盛り上げる。なぜこの2人が抜擢されたのか? そのウラには、心温まるドラマがあった─

「今回の番組では、障がいのある方もない方も、テレビの前で一緒に感動できるような番組にしていきたいです」

 こう意気込みを語ったのは、NHKでリオデジャネイロ・パラリンピックのメインパーソナリティーを務めている、V6の三宅健。今回の放送で彼は、同局でこれまでになかった初の試みに挑んでいる。

 

「聴覚障がい者の方に向けて、手話でルール解説や見どころを説明します。視覚障がい者の方に向けては、音だけで試合の全容を把握できるような解説をつけるそう。三宅さんは今回、手話で番組を盛り上げます」(テレビ誌ライター)

 三宅は'14年4月から、Eテレの『みんなの手話』のナビゲーターを務めている。実は、この番組で手話を勉強しはじめる前から、学んでいたというのだ。

「'05年にデビュー10周年を迎えたV6は、全国6都市で10万人規模の握手会を行ったんです。その際、ファンの1人から手話で話しかけられた三宅さんは、なにも返事ができなかったことが心にずっと引っかかっていた。そこで翌年から、仕事の合間を縫って手話教室に通いはじめたんです」(スポーツ紙記者)

 '06年から毎週木曜日に2時間、区の手話講習会に通った腕前は確かなもので、

「過去に番組でタッグを組んでいた教育者の早瀬憲太郎さんと、彼の奥さんと、'10年に行われたSPEEDの武道館公演を訪れたそう。その際、耳の不自由な2人にMCや曲の内容を手話で教えていたそうですよ」(芸能プロ関係者)

 と、メキメキ腕を上げていった。今回も、一緒にパラリンピックの会見に臨んだ早瀬氏は、“三宅さんの手話が上達しているか期待していましたが、素晴らしい”と、太鼓判を押す。

 そんな三宅と同様に、現地レポーターに大抜擢されたのが風間俊介だ。実際に競技場に赴き、現場の盛り上がりを伝えてくれる。

「風間さんは去年、ドーハで行われた『障がい者陸上世界選手権』競技大会の取材も担当していました。そのとき、義足に興味を持って、実際にはいてみるなど体当たりで取材をしていたといいます」(制作会社スタッフ)

 また、そのときのこんな偶然の出会いが、障がい者スポーツへの理解をさらに深めるきっかけとなった。

「高校の同級生だった村上清加さんと会ったのだそう。彼女は大腿義足の100m走の陸上選手です。高校を卒業してから事故にあっているため、この日まで風間さんは彼女がどうしていたか知らなかったのだとか。今回は、残念ながら出場を逃してしまいました」(前出・制作会社スタッフ)

 ファンのために手話を身につけた三宅と同級生の思いを背負って現地入りした風間。日本選手団の活躍をアツく伝えてくれるに違いない。