ここのところドラマに映画にCMと、女優として大躍進を遂げる18歳・広瀬すず。
「これまでテレビで見ていた方たちに、私の出演作を見たって言ってもらえることが増えて。“えっ!? この芸能人の方が見たって言ってる、すごい!”って、感激してしまいました(笑)。最近は斉藤由貴さんに“すずちゃ~ん! 見たよ!”って言ってもらえて、すごくうれしかったです」
目を輝かせながらインタビューに答える姿は、何とも愛らしいが、役者スイッチが入ると、その表情は一変する。
映画『ちはやふる―上の句・下の句―』では、ひざが畳で擦り切れるほど競技かるたの練習を重ね、来春公開の『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』では、1日6時間踊り続けるなど、その集中力はすさまじい。
公開中の映画『四月は君の嘘』でも、自由奔放にメロディーを奏でるバイオリニストを演じるために猛練習を重ねたそう。
「本当にゼロの状態からスタートしました。バイオリンはおろか、楽器なんて触れたことすらなくて……。小学校の音楽発表会でちょっとやったくらいかな。しかも、そのときはトライアングルだったんですが、キーンって結構響くので、鳴らすタイミングをひたすら隣の子に聞いてました(笑)。
バイオリンは何度練習しても納得いくことなんてないんです。自分が弾いている姿を見て、違和感というか何か気持ち悪さがあったら、もう1回、2回、3回、4回……って。監督にOKを出されても“もう1回!”と、そこだけはワガママを聞いてもらいました」
音楽の経験がなかったからこそ、現場では何度も何度も反復練習を続けた広瀬。その姿を見た監督からは“負けず嫌い”とも言われていたけど、その性格は昔から?
「そうですね。小2でバスケをやり始めてからかな。監督が異常に厳しかったというのもあるんですが、負けるのがイヤというか。そこからです、やり始めたら周りが見えなくなるというか、たとえ何かを言われようと目標を決めたらそこに近づくまでやるってなったのは」
「お姉ちゃんとくだらないことで喧嘩します」
そんなバスケは、4歳上の姉で女優の広瀬アリスに影響されて始めた。女優という同じ土俵に立って、お姉ちゃんに負けたくない気持ちってある?
「仕事に対してはまったくありません。お互い仕事に対する感じ方や性格もまるで違うので。台本ひとつとっても、お姉ちゃんは考えて考えて読み込むタイプですが、私は考えるとできなくなってしまうので、とりあえずセリフを覚えたらあとは思いつきでパッとやるタイプで全然違うんです。
仕事ではライバル心はないんですが、今も一緒に住んでいるので、よくくだらないことで喧嘩はします!」
テレビのチャンネル争いとか?
「はい(笑)。お風呂に入る順番とか、ソファに座る位置とか。絶対に負けたくありません!(笑)」
最近ワクワクしたことは?
「この前、地元の静岡に帰ったときに、親友の家に行って朝から花火をしました。5時半くらいから! お庭でやったんですが、“あんまり大きな声出さないで”って言われて、何だか田舎って感じで、すごくワクワクしちゃいました♪」
今後やってみたい役は?
「最近は男気があって情熱的なところがある女の子の役が多かったので、サクッとラフな生き方をしている役をやってみたいです(笑)。おじさんぽい女子とか! 新入社員役とかは、ビックリするくらいスーツが似合わないと思うので、まだ(高校の)制服がいいな(笑)」
<作品情報>
◎『四月は君の嘘』
累計発行部数500万部を超える“泣ける少年漫画”が映画化! 天才ピアニストとされながらも、母の死をきっかけにピアノから遠ざかっていた男子高校生・有馬公生(山崎賢人)。あるとき、友人の澤部椿(石井杏奈)と渡亮太(中川大志)に導かれ、個性的なバイオリニスト・宮園かをり(広瀬すず)に出会い、再びピアノに向き合い始める。全国東宝系にて公開中