デビュー15周年を迎えた森山直太朗。
「こないだイベントで、ファンの方に“直太朗さんに憧れて、子どもの名前を直太朗にしました”と言われたんです。悪いことはできないなと身の引き締まる気持ちになりましたね」
昨年9月からの小休止を終え、9月21日にはベストアルバム『大傑作撰』を発売するなど精力的に活動中だ。
「小休止中は曲作りから距離を置いて、地元の業者さんと山小屋のリフォームにいそしんでいましたね。山小屋にいると圧倒的な静寂に太刀打ちできなくて、自分の内に向かうしかなくなってくるんです。
そんな時間をしばらく過ごして、数ヶ月後に曲と向き合うことができ、ようやく筆が動いたという感じですね」
ベストアルバムには、センセーショナルな歌い出しで波紋を呼んだ『生きてることが辛いなら』も収録。
「創作や表現について、すごく考えさせられました。歌詞が表面のみでとらえられてしまったこともあり、それは僕のパフォーマンスに説得力がなかったんだなって。
今でも答えは見つかっていないのですが、この歌を歌い続けていくことで、自分の中に生まれたジレンマみたいなものが解消されていけばいいなと思っています」
身近にいる偉大な存在には、刺激を受けているようだ。
「母(森山良子)が今年50周年なので、僕の活動なんて吹いて飛ぶような年数だと思いますね。横にそういう大きな物差しがあると、まだまだやれることがあるなと楽しみです」
来年1月からはロングツアーも。
「自分の根本は、コンサートや舞台活動。ベストアルバムはそれを総括するものであり、名刺のようなもの。これを聴けばコンサートをより楽しんでもらえると思うので、ぜひ手に取っていただければと思います」
森山良子さんが、息子にお見合い写真を見せたら「僕は結婚できる人間ではない」と断られたと、本誌で話していましたが……。
「“母が望んでいるような結婚をできる人間ではないよ”という意味で言ったのですが、どういう解釈をしたのか、相当卑下したコメントとして伝わっていたようで(笑)。
よい出会いがあれば、いつでもとは思っています。でも自分の活動を軸に考えた場合、結婚のタイミングとはまだ一致しないかなって感じですね」