AKBのセンターながらブスキャラでヘタレ売りの指原莉乃、テレビドラマや映画のオファーが途切れない多部未華子に黒木華、蒼井優、CMやバラエティで大人気の前田敦子に剛力彩芽、足立梨花……。

「ちょいブス女子はパーフェクト美人よりモテる」という意見はネットでも見かけるが、それを裏付けるようにメディアで大活躍する、ちょいブス要素があるんだけれど愛嬌があってかわいい女性タレントたち。

「ちょいブス女子」として名前の挙がることが多い指原莉乃と多部未華子

 3年前には『ちょいブスの時代』(常見陽平著/宝島社刊)という本も出版されるほど、女性の魅力のひとつとして注目されている。

 そんな“ちょいブス”について美容外科「高須クリニック」院長の高須克弥先生に話を聞いた。

――“ちょいブス”と言われる芸能人をご覧になって、特徴はどんなところにあると思われますか?

高須「三白眼や下膨れ、目が小さいなど、美人要素に欠けるパーツは個々で違うけど、みんな『スキがある』ね! これはモテるでしょう」

――そうなんですね! まさか即答でそんな答えが返ってくるとは。

高須「スキがあれば話しかけやすい、誘いやすい。これは男女ともに同じです。これを読んでる女性も『オレって目が開いてないって言われるくらい小さいんだよ』なんて自分のダメなところを話した男性にきゅんとしたことはないですか? コレがスキだね」

――なるほど。スキがあるというとつい露出の多い女性などを想像してしまいましたが、ダメな部分を見せるのもスキなんですね。

高須「そう。だからちょいブス売りの芸能人は、顔という常にさらされる部分で弱さを見せている。ということはいつもモテアピールができる。みんなが化粧したり隠そうとしている欠点はモテ要素でもあるんだよ」

――欠点モテですか。それは一般人にも言えることでしょうか?

高須「きちんと見せようと思って緊張しているより、ダメなところを見せてみなさい。きっと親近感や雰囲気が柔らかくなってモテるから。顔や身体の欠点でスキは作れるよ」

――でも、男女ともに欠点は克服しようとするし、悩んで整形まで考えることもよくあることだと思いますが……。

高須「メイクや整形で悩みが消えて明るくなるというメリットはもちろんあるけど、フル整形は絶対によくない! “美女は左右対称”なんてものは数字上の計算であり、人間の気持ちは恋愛対象に100%の美を求めることはないしね。

 だめんずやヒモに尽くす女性を見てみなよ。あれこそ『欠けるものこそ愛してしまう』の例だね」

――とはいえ鼻や口もとが整っていれば、目が細かったりしてもかわいく見えることも多いような気がします。一方で目が大きくても団子鼻だとブス認定されることも。顔の印象を決める目、鼻、口のバランスのよさなどはあるのでしょうか?

剛力彩芽、黒木華もスキのある「ちょいブス」!?

高須「このパーツがあればかわいい認定! というものはなく、やはり全体のバランス。

 だけど、ちょいブスを作るとしたらタレ目、おでこが広かったり下膨れかな。貧乳や巨乳を売りにするのもいいね。あとは最近流行の巻き髪やまとめ髪を崩すのも意図的なちょいブス作りだね。

 僕の寝ぐせもモテるよ。『寝ぐせかわいい~』なんて言われて(笑)」

――ちょいブスは作れる! では、かわいいちょいブス具合を維持するには何が重要でしょう?

高須「性格がいい・幸福感があることかな。というのも顔のパーツに関係なく笑顔がある人は顔の筋肉がうまく使えるのよ。同じ顔でも険しい表情や眉間にしわを寄せてると印象も悪いし口角も下がって、それが表情としてだんだん固定されちゃうよ」

――笑顔ってやっぱり大事なんですね。でももともと口角が下がり気味の方はどうしたらいいでしょう?

高須「いつも微笑んでる感覚を意識して、口角を上げ気味にしているとだんだんと定着するよ。鏡を見て練習するのもいいね。あとは『チーズ!』『キムチ!』って言うと即いい笑顔が作れますよ」

――練習でよくなるなんてうれしいですね。では最後に高須院長は“ちょいブス”や“ちょいポチャ”はいいと普段からおっしゃられているようですが、どんなところに魅力があるのでしょうか?

高須「ちょいブスやちょいポチャって、見た目だけで控えめそうとか性格がいい、謙虚そうとか思えちゃうから! つまりこれは日本人ウケする要素だね」

<プロフィール>
高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。高須クリニック院長。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。脂肪吸引手術など世界の最新美容外 科技術を日本に数多く紹介。金色有功章、紺綬褒章を受章。『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)。高須クリニックオフィシャル人生相談 Twitterアカウント@yes_jinsei