バーカウンターで50歳男性(右)の隣に座る小泉

 9月中旬、東京・中目黒のバー『P』のカウンターの隅にはすでに酔いのまわった様子の男女が。声が大きいので、会話が聞こえてくる。

「そうじゃないって!」

「そうかな?」

 と強い口調で言い合うふたり。一見ケンカをしているようだが、親密な関係だからこその乱暴なやりとりだということがわかる。時折立ち上がり、音楽に合わせて揺れながらグラスを傾けていたのは小泉今日子。

 その姿を隣で見守るのは豊原功補。お互いに自然に気遣う振る舞いは、まるで長年連れ添った夫婦と見違うような空気感だ。

「’15年3月に『フライデー』が小泉のマンションにふたりが連泊したのをキャッチしています。仕事の相談をしたことがきっかけで付き合い始めたのでは? と、言われましたが、交際の事実は認めていませんでした」(ワイドショースタッフ)

 ふたりの共通の知人らしい50代男性も加わり、一緒にモノマネ話で盛り上がる。

「世良公則のモノマネやってたやついたな。あとね、チャゲアスもいたわ。すぐチャゲアスやるやつとかいたね」

 豊原が話すと、小泉はギャハハハと大笑い。たわいのない話だが、ジャスト50歳のふたりには、’80年前後の音楽の話題がツボのようだ。

 深夜2時を過ぎると40代くらいの女性2人も来店。さらに騒がしくなり、奥の半個室にいた男性客が店員を何度呼んでも声が届かない。仕方なく注文するために出ていくと、気づいた小泉が振り向いて「どうされました?」と優しく声をかける。呼んでも店員が来てくれないことを話すと、

「あら~そうなの~。あっちの部屋にいるからたぶん聞こえないんだろうね。もうちょっと待っててくださいね」

 まるで店の従業員であるかのような手慣れた対応だ。いつも来ているから、店の中は勝手知ったるものなのだろう。

豊原功補

 これを聞いて、豊原も絶妙な連携プレーを見せる。

「中に入って勝手に酒つくっちゃえ!」

 カウンターの中を指さして大声を出す。テキトーな発言も含め、酔っぱらいな対応がイイ感じ。小泉と息のピッタリあった掛け合いで、店にとってはまさに“神客”だ。

「バーのオーナーは、映画監督や脚本家として活動する松浦徹さんという方で豊原さんと同じ事務所。

 3年前にバーをオープンしてから、親交のある若手俳優や女優さんたちが集うお店になったようです。小泉さんと豊原さんは松浦さんと同い年で、特に仲がいい。ふたりはよく一緒に飲みに来ているようですよ」(バーの常連客)

 『P』では、ふたりのこんな様子はいつものことのようで誰も気にとめていない。深夜3時過ぎ、豊原が会計をすませて出ていく。小泉もすぐに後を追って店を後にした。