10月8日に公開される映画『グッドモーニングショー』は、『踊る大捜査線』の脚本家・君塚良一監督が手がける“笑劇”コメディー。ワイドショーのメインキャスターを演じる中井貴一(55)と、脇を固める“女子アナ役”の長澤まさみ(29)と志田未来(23)の3人に話を聞きました──。
中井「撮影前に『めざましテレビ』の収録現場を取材させていただいたんです。僕たち感情を伝える役者とは違い、キャスターの方たちは出来事を伝える。同じテレビに映る存在でも分野が全然違う。ストーカーのようについてまわって、じっくりと拝見させていただきました(笑)」
──いつもは“報道される側”だけど……。
中井「時々ワイドショーに出演させていただくことがあります。能動的にも受動的にも……(笑)。そのとき僕たちは一生懸命、真実を話しますが、スタジオで“そうおっしゃっていますが、本当のところはどうなんでしょう?” というキャスターのひと言で自分に真実がなくなってしまいます(苦笑)。でもワイドショーは、そういうところも含めて“ショー”なんですよね」
志田「この仕事をしているので、“それはないでしょ”って思うところもあるんですが、同世代の子たちは、全部事実だと思っている子も多いんです。ワイドショーの影響力ってすごいと思います」
長澤「人って、印象よりも言葉のほうが強かったりしますからね。私は“自分ってこういう人間だったんだ”ってテレビで知ることも多いです(笑)」
中井「自分のことで報道が出ると“勘弁してよ、そんなことひと言も言ってないよ、関係者いわくって、その関係者って誰!?”みたいな。でもね、例えば知り合いの報道が出たら“えっ本当!?”って、ちょっと心が揺れ動くから不思議(笑)」
──最近起こった“事件”を教えてください。
志田「テレビが壊れて、音声しか出なくなっちゃったんです」
長澤「私はエアコンが壊れちゃって」
中井「みんな何か壊れてるね……僕はドライヤーが壊れました(笑)。でも昭和生まれって、壊れたら“とりあえず叩け”っていうのがあって。叩いたら本当に直りました!」
──朝のワイドショーという設定ですが、ふだん“朝”はどんなふうに……。
中井「僕は朝食をとることがほとんどないんです。でも『サラメシ』のナレーションの仕事が入っているときは、食べておかないと大変なことに……。(おいしそうな映像に)お腹が鳴りだしたら止まらなくなっちゃうんです(笑)」
長澤「私は完全に夜型。夜って人も少ないし鳥や虫も鳴いてないし静かでいいなって。でも仕事が忙しくなると寝ることも大事。といっても、朝はウダウダしているとすぐに時間がたっちゃうので、家を出る2時間前には起きます! そして起きたら冷たいお水をコップ1杯飲む。これ、朝の習慣です!」
志田「寝るのが大好きで、実はお休みの日は12時間くらい余裕で寝られちゃうんです。まとまったお休みがとれたら、撮りだめたアニメをまとめて見たいなぁ。『ラブライブ!』が大好きなんです。(長澤に「“ヲタ”なんだよね」とふられ、うれしそうに)そう、オタクなんです(笑)」
──それにしても、3人の立ち居振る舞い、まるでホンモノのキャスター&アナウンサーみたい。
中井「志田さんのスポーツコーナーでの原稿読みはすごかった。本物のスポーツキャスターみたいで、あんまり上手だから“口パク”かと思っちゃった」
長澤「感動しました。アナウンス学校を卒業したんじゃないかってくらい上手で!」
志田「おうちでものすごく練習しました。実は私、小学生のとき放送部だったんです。でもアナウンサーに憧れていたとかではなく、運動会のときに紅組優勝とか言ってみたかっただけなんですが(笑)」
──本当にオファーが来ちゃったりして……。
長澤「中井さんは、『グッディ!』の高橋克実さんみたいにどうですか?」
中井「ハハハ(笑)。長澤くんは『とくダネ!』とかどう? 菊川(怜)さんのあと。僕は(高橋)克実さんに代わって『グッディ!』やるから(笑)」
長澤「この作品で3人とも目覚めちゃったみたいな(笑)。毎日生放送かぁ……。生きた心地がしなそう! ちょっと考えさせてください(笑)」
<映画のあらすじ>
朝のワイドショーでメインキャスターを務める澄田真吾(中井貴一)はこの日、人生サイアクな1日を迎えようとしていた。女子アナからは“関係”を生放送でバラすと迫られ、プロデューサーからは番組打ち切りを告げられ、さらには立てこもり事件に巻き込まれ……!?